2023.08.04

2023年最新 通勤ビンディングシューズの選び方

ビンディングシューズはスポーツバイクに乗り始めたらぜひ揃えてみたいアイテムのひとつです。
初めての自転車通勤の方もいれば、乗り慣れたクロスバイクで通勤デビューを、いつも自転車通勤だけどやっぱりビンディングペダルが気になっているなど。
様々な用途、環境に合わせシューズだけではなく付随する周辺パーツまで含めて選ぶ参考にしてみて下さい。


  • ① クリートタイプで選ぶ
  • ② 通勤に使いやすいペダルは
  • ③ スタイル別、通勤にもおすすめビンディングシューズ

① クリートタイプで選ぶ


クリートとは靴底に取り付ける固定金具のこと、このクリートの形状に合わせ大きくはSPDシューズ(2穴タイプ)、SLシューズ(3穴タイプ)との2種に分類されます。
取り付けるクリート(固定金具)の大きさも形状にも大きな違いがあり、それぞれの規格をまたいで取り付ける事はできません。

使いたいペダルがある、歩くことが前提だから靴はこれ。

このような優先順位がある場合にはそれぞれ規格にあった組み合わせでペダルとシューズを選んでいきましょう。

SPDシューズ(2穴タイプ)

ソールの中にクリートが埋まっている形状となり、歩くことも前提で設計されています。

信号待ちで足をつく、ちょっと買い物に歩くことも。

会社の駐輪場からオフィスまでももちろん歩きますよね、歩くということにストレスなく使えるのがこのSPDシューズ(2穴タイプ)の大きなメリットになります。

通勤や街乗りで使うならSPDシューズ(2穴タイプ)がおすすめです。

SLシューズ(3穴タイプ)

SLシューズ(3穴タイプ)はスポーツ走行における効率を最重要視して作られており、ソールの素材もカーボンからナイロン素材まで多様なライドスタイルに合わせた選択ができるラインナップがあります。

その反面、クリートは靴底から出っ張るために歩くということは想定していない作りになります。


クリートタイプ対応ペダル特徴おすすめ用途
2穴
タイプ
シマノSPD

CRANK BROTHERS

TIME ATAC
元々はマウンテンバイク用として開発されたが、
クリートがソールに埋まる形状の特徴から
街乗り用としても利用範囲が拡がり
歩けるビンディングシューズとしても普及している
・通勤や街乗りでビンディングを使いたい
・ライド先で歩くことが多い、観光もいっぱい楽しみたい
・まだまだ初心者で足を固定するのも慣れていない
3穴
タイプ
シマノSPD SL

LOOK KEO

TIME X PRO / XPRESSO

SPEED PLAY
ロード向けと総称されるが、
スポーツ走行に有効な固定力の高さやパワー伝達率の効率化を望める。
クリートがソールから出っ張るために
歩くということは基本想定されていない
・レースやトレーニングが目的
・長距離ライドでも自転車から降りることが少ない
・シューズも機材、できるところは全部軽量化したい

② 通勤に使いやすいペダルは?


片面SPDタイプ

画像参照元 https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/tiagra-4700/PD-A530.html

SPDタイプのペダルでありながら片面は普通のフラット形状になっているのでビンディングシューズだけでなくスニーカーなどでも普通に漕ぐことができます。

敢えてマイナス面を上げるとするならば、クリートを嵌めるときに踏面が決まるので裏表逆に踏まないように気をつける必要があります。

SPDケージタイプ

画像参照元 https://www.crankbrothers.com/
collections/mallet/products/
mallet-e-ls-silver-edition

クリートの固定はペダル両面を使えることで、慣れれば足元を見なくてもクリートの固定がしやすいのはメリット、しかも固定金具の周りにはペダルの踏面としてのケージがついているので普通のスニーカーなどでも安定した踏面を確保できるのもいいところです。

敢えてマイナス面を上げるとするならば、普通のスニーカーなどで踏むと固定金具部分が少し出っ張っているために足裏に若干の違和感は感じるかもしれません。

SPDスポーツタイプ

画像参照元 https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/deore-m6000/PD-M520.html

スポーツタイプと表現するのが正しいのか分からないが、オーソドックスなSPDペダルの形状がこちら。

クリート金具を固定する構造体のみで両面からステップインが可能、ケージのような踏面もないことで軽量さを求めたり泥つまりしにくい構造のものまで競技思考の強いラインナップも多くあり、通勤向けというよりはスポーツ走行に特化した形状とも言えます。

通勤用として考えるのであれば、片面SPDタイプケージタイプを選ぶのがおすすめと言えます。


③ スタイル別、通勤にもおすすめビンディングシューズ



スニーカータイプ

普段着でも合わせやすく、まったくと言ってもいいほど自転車用に見えないスニーカータイプ
カジュアルでありながらも、機能はしっかり自転車用ビンディングシューズ
歩くということを徹底的に意識して作られた、スニーカー大国アメリカ発のビンディングシューズがこちら

RUMBLE VR (ランブル VR) 14,960円

SPDペダル対応で、Vibram(ヴィブラム)アウトソールのグリップに優れた歩行性など、ハイパフォーマンスのライディング機能が満載。 軽量のハイキングシューズのように快適に歩ける万能シューズです。
歩くということを真剣に考え、ソールの反りやフォームのクッション性まで抜かりなく設計されています。

「歩く+漕ぐ」このコンセプトが多くの通勤ライダーには大きなメリットをもたらします。
あえてデメリットを言うのであれば、内部がやや狭めに感じるために日本人に多い足型の甲が高い、横幅が広いと自覚されている方はワンサイズ上をお選びになると良いかもしれません。


トレッキングシューズタイプ

こちらもスニーカータイプ同様カジュアルにも合わせられ、よりアウトドアでの用途にもあわせた軽くて通気性の良いメッシュ素材を採用。
柔らかいフィット感でありながらもしっかりとしたホールド感を得ることができ、かつ雨にも強い(完全防水ではありませんが)全天候型万能シューズがこちら。

GAUGE(ゲージ) 14,960円

頑丈でトラクションの良いラグ付きラバーアウトソールはSPDペダルに対応。
トレイルランニングシューズのようなトレイルの中での歩きやすさ、グリップの良さも備えたソールと、丈夫でしなやかな「Synchwire」メッシュアッパーでトレイルやグラベルなどオフロード走行も快適なSPD対応サイクリングシューズです。

ランブルに比べ両足で50g弱も軽量で、汚れや水にも強いメッシュ素材を採用。アクティブな通勤スタイルには特におすすめです。
デメリットを感じる箇所はさほどありませんが、Synchwireメッシュアッパーは風の通りもよく、冬場は厚手のソックスが欲しくなりそう。
夏場主体のサイズ選びか、通年通した冬場のソックスを意識したサイズ選びか。
この悩みが唯一のデメリットと言えるかもしれません。


レザー系シューレースタイプ

スニーカーやトレッキング系に比べるとややフォーマルにも見えるレザー系の靴紐タイプ
じつはより本格的なダートライド向けシューズ
底面の作りはダートでの食いつきも意識しているために爪先部分にはスパイクピンを装着なども可能
なのですが、やはりミニマルなデザインは何よりも街スタイルには合わせやすく実際の通勤スタイルの要望としては売れ筋なシューズ
スニーカータイプに比べると走破性を意識する分ソールの反りなどは抑えられていますが、それでも充分快適に歩けるシューズがこちら。

PRIVATEER LACE(プライベティア レース) 19,800円

GIROのアイコニック的なレース用シューズから引き継がれるクラシックなシューレーススタイルと、強度・耐久性、そして通気性にも優れたマイクロファイバーアッパーによって、快適な履き心地が得られます。
アウトソールは、ナイロン製のソールに頑丈なラバートレッドを溶着して固定おり、適度なしなやかさと、十分なグリップ力を発揮。

通勤とはいえ、しっかり漕ぎたい。
そんなリクエストに真正面から受けてくれる仕様であり、通勤ライドでは飽き足らず休日もしっかりスポーツしたい。そんな幅広い要望に答えられる万能ニュースと言えるのがこのシューズの大きなメリット。
デメリットの部分は、ランブル同様少しシューズ内部が狭く感じますので甲高幅広のような足型と自覚のある方はワンサイズ大きめをお選びになると良いと思います。


ビンディングシューズ以外にもこんなシューズが

フラットソールタイプ

ビンディングシューズの選び方からの番外編
クリートの付かない普通のフラットソールタイプ、ですが完全自転車用の作りのシューズがあります。
普通に履きなれたスニーカーとは違い、ペダルを踏むことで得られる推進力を伝える靴底としての機能に徹底的に拘った硬さや反り具合、そして滑りにくいというグリップ力のあるアウトソールを使うなどサイクリングシューズとしてとても優秀なフラットソールシューズといわれるのがこちら。

TRACKER (トラッカー) 19,690円〜19,998円

クロージャーシステムにはコードロック付きの高摩擦 「FASTLACE クロージャー」と瞬時に1mm単位で微調整が可能な 「BOA® L6 DIAL」仕様の2種類のラインナップがあります。
GIRO独自の新しいアウトソール:TACKラバー+EVAミッドソール によって、ペダルへのグリップとクッション性が得られる「ライドして良し」「歩いて良し」という街中にも最適なシューズに仕上がっています。
ビンディングシューズではないので、普段履きのスニーカーとしても活躍できるのにライドを意識したソールのしなり具合は漕ぐことにも大きなメリットを与えてくれます。
当然デメリットはクリートがつかない、ということ。
SPDペダルを前提で考えていたら選択肢からは外れてしまいます。