シクロクロス中のクイックメンテ

シクロクロスとMuc-Off

シクロクロスシーズンです。
大田区のBIKESHOP SNELの店長 諏訪さんは、サイクルショップを運営しながら、SNEL CYCLOCROSS TEAMで監督兼メカニックとして活躍中。
そんな諏訪さんに、シクロクロスで使用しているMuc-Offの使い方について聞いてみました。

諏訪さん(写真左)

今回はレース中の洗車ということで教えてくれましたが、そもそもレース中に洗車をしていることにびっくり。
かなりスピードも求められる特殊な環境そう・・・ササッと洗車したい人のヒントになるのかも!?

 


シクロクロスレース中の洗車について

SNEL CYCLOCROSS TEAMではピットに入る時必ず持っていってるアイテムがあります。
シクロクロスはレース中トラブルや泥が付着し走行に支障をきたす場合ピットに入りバイク交換するのですが、その際高圧洗浄機でバイクを洗います。
次のバイク交換に備えなくてはいけないので、短時間で洗い、走行に支障をきたす部分のみしか洗車しないため、隅々まで綺麗にする事はできません。

レース中の洗車の意味

速く走って、しっかり止まる。
レースを走るのに1番重要な部分がブレーキとドライブトレイン周り。
この2点のクリーニングを怠らなければトラブルを防ぐことができます。

普段なら時間かけてやれますが、レース中は時間をかけられません。
だからといって疎かにしてはいけないのでしっかりやります。

最低限の事しかできないので、とにかくプーリーが回り続けるようにクリーニングを行います。
これを怠るとプーリーの回転がとまり、最悪な場合はそのままリアメカが折れてしまうためそうならないよう注意しています。


■使用するMuc-Off製品
 (製品名クリックで商品ページにジャンプ)

・チェーン用クリーナー
 HP QUICK DRYIN DEGREASER

・ブレーキ用クリーナー
DISC BRAKE CLEANER

・ブラシ
 DRIVETRAIN BRUSH

・チェーンルブ
 HYDRODYNAMIC LUBE


マシンをベストなコンディションで渡さなくていけませんので、そんな時に活躍するのが上のアイテムです。

1.泥を落とす
高圧洗浄機で泥を吹き飛ばす

まず最初にすることは、ピットに入ってきた自転車の泥を落とす作業。
高圧洗浄機で、泥を飛ばします。
高圧洗車後は凄まじい勢いで落とすので、オイル類は飛ばされてしまいます。
高圧洗浄機は、レース会場でシェアされるのでこの待ち時間が長く、作業に費やせる時間が削られてしまいます。

2.ドライブトレインまわりをきれいに
HP QUICK DRYING DEGREASERで細かい汚れを吹き飛ばす

そして、ようやく高圧洗浄が終わるとすばやく次の段階に。
洗車後気になる汚れがある箇所はHP QUCIK DRYING DEGREASERで汚れを吹き飛ばし、DRIVE TRAIN BRUSHとSOFT WASHING BRUSHを使って汚れを落とします。
チェーンはコマの中に残っている砂や泥を。
側面からでは無く、カセットやチェーンリングに当たる部分に噴射します。

ピット中だと慌ただしいですが、後ろに回しながらやれば短時間でよごれを飛ばす事ができます。
通常のチェーンクリーナーだとそこまで落とせませんが、HP QUCIK DRYING DEGREASERは高圧で勢いがあるので短時間で飛ばす事ができます。
プーリーの周りの汚れもしっかり落とします。

あとペダルの汚れも落としておけば、ペダルキャッチしやすくなりますよ。

レースのピット洗車作業は短時間で済ませないといけないため、すみずみまでは難しいですが駆動部についている砂や泥などは極力落としましょう。
専用ブラシを使うと効率がアップします。

3.注油する

そのまま走るとトラブルの原因になるのでしっかりを注油する事が重要です。
チェーンオイルは通常一コマづつの方が良いですが、現場だとそんな時間もないので回転させながら多めに注油しています。
チェーンオイルはその日のコンディションによって変えることもありますが、基本的にはHYDRODYNAMIC LUBEを使用しています。

水、泥や砂に強い上に、抵抗も軽いルブなのでオススメです。

先日国内で開始した、超音波チェーン最適化コーティングを当店も取り入れていたところなので、洗浄機の後のチェーンの潤滑が残るかが楽しみです。
年末のオランダ遠征でテストしてみたいと思います。

4.ブレーキ周りの汚れを落とす

ディスクブレーキクリーナーはブレーキパッドの装着部に泥が詰まっている事が多いので、パッド側から噴射します。
そうする事によって外側に砂や泥が飛んで、≈流れます。
速く走るためには確実なブレーキングも重要なので大切なポイントになります。

早ければ、5-6分で選手が戻ってきて次のバイクの洗車をしなければならず
これらの作業をピット内では常に行なっていますのでレースが終わるまで気が休まることがありません。
⭐︎このような作業をしっかり行なっておけば、レース中のトラブルを事前に防ぎ、トラブルを起こしにくくなります。

ぜひ皆さんも参考にしてみて下さい。


いかがでしたか?
特殊な状況下での高速な洗車になりますが、そんな限られた時間の中でも諏訪さんが怠らないのは
「速く走って、しっかり止まる」ための最低限のクリーニングと注油。

時間がなく丁寧に洗える時間がない!!という場合も、もっと時間がない中で洗車している方たちの抑えているポイントを参考にしてみると良さそうですね。

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