泥、砂塵、小石が巻き上がるグラベル環境では、オイル系のチェーンルブを使用するとチェーンが砂利を巻き込み、駆動抵抗やパーツの摩耗を招く傾向があります。

そうした環境で選択肢となるのが、Muc-Offのワックス系潤滑剤「DARK ENERGY CHAIN WAX」です。
低フリクションで汚れがつきにくい特徴を持っています。

先日参加したグラベルイベントでも、汚れはほとんど付着せず、十分な潤滑性能を発揮していました。
事前に適切な下地処理を行い、十分に乾燥させれば、ハードなグラベルイベントでも汚れの付着を抑え、最後まで潤滑性能と静かな駆動音を維持して走行できます。
今回は、ダークエナジーの性能を引き出し、グラベルでもクリーンでスムーズな走りを維持するためのポイントをご紹介します。
泥やホコリを寄せ付けないワックス系のメリット
一般的なオイル系ルブと異なり、乾燥させたワックス膜はドライでサラサラとした質感になります。
そのため、グラベル特有の細かな土ボコリや砂塵が付着しにくく、走行中の振動で自然と落ちやすいのが大きな特徴です。
この効果を得るためには施工前の下地処理(チェーン洗浄)が重要になります。

ダークエナジーは、チェーンの金属表面に直接ワックスの皮膜を密着させることで潤滑性を発揮します。もしチェーンの金属表面や内部に防錆油や以前のオイル(油分)が残っていると、以下の問題が発生します。

- ワックスが残存した油分と混ざり合い、黒く粘り気のある汚れに変化する
- ワックスが金属に密着せず、走行中の屈曲で剥がれ落ちやすくなり、潤滑が持続しない
そのため、新品チェーンであってもパッケージから出してそのまま塗布するのは避け、内部の油分なるべく取り除くことが重要です。
Muc-OffのDrivetrain Cleanerを正しく使用すれば、超音波での完全脱脂の約70%まで洗浄力を高められます。
性能を引き出す完全脱脂の手順
必要なもの
・Muc-Off Drive Train Cleaner
・各ブラシ
スタッフがよく使用するブラシは、Detailing BrushとTYRE & CASSETTE BRUSHです。


基本のステップ
・クリーナーをスプレー&放置
・ブラッシング
・すすぎ
チェーン洗浄のステップでポイントとなるのが、放置時間とブラッシングです。
1.クリーナーをスプレー
クリーナーをスプレーする際は必ず、乾いた状態で行ってください。

Muc-Off Drive Train Cleanerは水と反応することで分解した汚れをしっかり洗い流すことができます。
水分が付着した状態では、汚れを分解する前にクリーナーが反応してしまい、十分な洗浄効果が発揮できません。
そして、ドライブトレイン全体にクリーナーをスプレーした後は、約1分ほど待ち、汚れを分解させます。
2.ブラッシング
ブラシは複数用意するのがおすすめです。
①TYRE & CASSETTE BRUSHでカセットの汚れをガッツリ落とす

汚れが強いチェーンは汚れを分解させる時間を確保するために一番最後に。
まずはカセットに付着した軽い汚れを落とします。
②Detailing Brushでチェーン・チェーンリングなど細かな場所を洗浄


チェーンを洗浄するときは、複数の動きをします。
・チェーンのコマを動かすように上から前後に動かす
・チェーンプレート表側をブラッシング
・チェーン裏側をブラッシング
とにかく磨き残しがないように、全方向からブラシを当てるのが秘訣です。
このブラッシングを一気に行えるのがBICYCLE CHAIN BRUSHです。
3.すすぎ
チェーンをしっかりブラッシングできたら最後に水を使って洗い流します。

このとき洗い残しがないように手で触りながら、ヌメりがないかをチェックしながらすすぎます。
最後に水分をしっかり拭き取り、乾燥させます。
ステップ2:ダークエナジーの正しい塗布手順
脱脂が完了したら塗布を行います。
丁寧な作業が長距離走行での潤滑維持につながります。

- 1コマずつ丁寧に垂らす
チェーンのローラー内部まで届くよう、1コマずつ静かに染み込ませます。 - クランクを回してなじませる
ペダルを回転させ変速を行い、隙間全体とカセットにも潤滑剤を行き渡らせます。 - 12〜24時間以上乾燥させる
液状の成分が完全に蒸発することで、ワックス膜が形成されます。走行直前ではなく、前日までに施工を終えて乾燥させてください。

塗布後の乾燥時間が短いと耐久力が落ちるので注意
DARK ENERGY CHAIN WAXは通常固体であるワックスを水溶性の溶剤で液体にしています。
乾燥時間が短いとチェーンに十分に定着せず、汚れを拾いやすくなったり、耐久力が落ちてしまいます。

夏場であれば12時間、冬場なら24時間程度時間をおくのがおすすめです。
まとめ
適切な脱脂と乾燥を行うことで、DARK ENERGY CHAIN WAXはグラベルのような土が多い環境においても泥やホコリの付着を抑え、変速性能や静音性を維持します。

施工の手順を正しく踏むことで製品本来の性能を発揮できますので、導入の際は下地処理を意識してみてください。
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