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「リニア」なエアスプリングとは?
その違いが、走りをどう変えるのか。
RockShoxは、世代を重ねるたびに開発で得た知見を積み重ね、コイルスプリングに近い、よりリニアなエアスプリングを追求してきました。リニアなスプリングレートとは、サスペンションがトラベルのどの位置にあっても、障害物やライダーの入力に対して一貫性があり、予測しやすく反応するということです。
2026年に登場したLinearXL Air Springは、BoXXer、ZEB、Lyrikに採用。複数の新技術を組み合わせることで、RockShox史上最もリニアなフィーリングを目指しています。まずはスプリング特性の違いを知り、LinearXLがライドにもたらすものを見ていきましょう。
スプリングレートとは、スプリングを一定距離動かすために必要な力の割合です。本国のグラフでは、力をポンド(lb)、移動量をミリメートル(mm)で表します。スプリングカーブは、フォークのトラベル全域で必要な力がどう変化するかを示したグラフです。
コイルスプリングのように一定のレートで圧縮されるものは、直線状のリニアなカーブになります。一方、エアスプリングのように圧縮に伴ってレートが変わるものは、プログレッシブなカーブになります。
リニアなスプリングレート
コイルスプリングは動き始めからボトムアウトまで、一定感のあるフィーリングが特徴です。自然にリニアな特性を持ち、同じ量だけ追加で縮めるたびに、同じ量の追加の力が必要になります。例えば、10mm縮めるのに25lb必要なら、20mmにはさらに25lb、合計50lbが必要です。
ただし、直線的な特性だけではストローク終盤の支えが増えません。深いトラベルで大きな衝撃を受けると、トラベルを使い切りやすく、ボトムアウトが強く感じられる場合があります。
プログレッシブなスプリングレート
現在のフォークでコイルスプリングが少なくなった主な理由は、重量と調整のしやすさです。エアスプリングは軽く、空気圧で細かく調整できます。一般的には、圧縮されるにつれて必要な力が変化する、プログレッシブな特性を持っています。
従来のエアスプリングのグラフには、動き始めに大きな力が必要な「鼻」のような部分、中間域で必要な力が少し下がる「ハンモック」のような部分、終盤で力が急に増える部分が見られます。この終盤の立ち上がりが、ボトムアウトへの抵抗を生みます。
ストロークを分けて考える
RockShoxが目指すのは、コイルとまったく同じ直線にすることではありません。最初の約70%でレートの変化を滑らかにして、リニアな感触を得ること。そして残りの約30%では、トレイルの大きな入力を受け止めるコントロールを確保することです。
LinearXLの圧縮時の動きを、初期・中間・終盤の3つの領域で見ていきましょう。
初期トラベル
グラフは最初の20%を示しています。赤は従来のエアスプリング、青はLinearXL、点線はリニアなコイルスプリングです。グラフ上のわずかな違いも、実際の乗り味では大きな違いになります。
動き始めでは、どのスプリングも必要な力は小さくなっています。その中でもLinearXLの青い線は従来型の赤い線より下にあり、より小さな力で動き始めることを示しています。
これにより、サスペンションを中間域に向かって圧縮し始めるときの感触がよりソフトに。必要な力の増え方がコイルに近く一定になることで、より自然で、反応を予測しやすいフィーリングにつながります。
中間トラベル
次はトラベルの中間50%です。青い線が赤い線より上にあり、LinearXLが中間域でより大きなスプリング力を生み、従来型よりも強い支持力を発揮していることを示します。
中間域の支えと、予測しやすさ。
中間域の支持力が高まると、必要以上に深く沈み込むのを抑え、ライダーをトラベルの高い位置で支えられます。
初期から中間への移行は滑らかで、ライダーが境目を意識する必要はありません。中間域での支えが増すことで、衝撃への反応が一貫し、予測しやすくなります。次々に障害物が迫るワールドカップのような場面でも、ライダーはサスペンションの反応を気にするより、コースに集中できます。
フルトラベル
最後の30%では、従来型の赤い線が再び急に立ち上がります。これはフルトラベルまで圧縮するために、より大きな力が必要になることを示します。従来のプログレッシブなエアスプリングは、このレート変化でボトムアウトを抑えてきました。
LinearXLの青い線は、終盤でもよりリニアなカーブです。深いトラベルでも一貫した感触を保ちつつ、ボトムアウトのフィーリングを細かく調整するために、Adjustable Bottom Out(ABO)を組み合わせています。
ABOは、ボトムアウト時の感触を管理する機械式システムです。Ultimateモデルでは、8クリックで最大10mmの調整が可能。グラフの緑の線は0クリック、紫の線は8クリックで最大の支持力を加えた状態です。各クリックはその間に位置し、カーブが急になるほどフルトラベルに必要な力が増します。
Select+モデルは内部で3段階のABO調整ができます。ZEB gen B、Lyrik gen EのSelect+およびSelectは、Ultimate ABOへのアップグレードに対応します。
その違いが生むもの
LinearXLがもたらすのは、バイクへの信頼です。フォークの感触が一貫していれば、さまざまな場面でどう反応するかを自然に予測できます。ライダーやトレイルからの入力を安心して任せられる、そのしくみをさらに詳しく見てみましょう。

