ダラダライダーの週末
週末に自転車に乗ろうと決めていても、なかなか行けていない。
自分のペースで走りたいし、自分のペースで行く日もタイミングも決めたい、ダラダラとしたダラダライダー。よほど整えておかないとテンションがあがらず、行かない理由を見つけて行かなくなってしまう。
でもこのダラダラペースが長続きの秘訣だと思っている。
少しでも楽に
そして乗らないのに、年々楽になることには工夫を続けている。
どちらかというと未舗装路が好きでロードも35Cのブロックタイヤにしていたけど、31Cのロードタイヤにして平地を楽に。
SPDシューズの方が楽だけど、靴を履き替えるのがおっくうで、これまた行かない理由につながりかねないので、フラットペダル化。
重い腰を上げていざ峠へ
さすがに体もなまってきたので、早起きして京都市北部の峠に登ることを決める。
北にある会社まで車で移動(少しでも楽する)してそこから出発。
登る途中できつかったら目的地は瞬時に変わることもあるので、自分に約束はしないスタンス。
会社を出発して自分のペースで淡々と山を登る。ちゃんとデイライトもして安全も確保。
この登りはひたすら長い。
途中追い越された人が、また向かいから降りてきて挨拶するくらいののんびりペースで登る
ようやく登りきって、コンビニで買ったおかきをぼりぼり食べながら、どうやって下るか考える。
峠の向こう側に下りたらまた登らないといけないので、同じ方面のグラベルを降りることに決める。
一抹の不安
グラベルとは言っても、ここは日本のグラベル。そして、京都のグラベル。
とんがったゴロゴロとした石がたくさん。海外のお客さんにグラベルライドと連れて行くと本気で怒られるやつ。
そこで、少し頭をよぎったのは、このライド前にポストされていたシーラントちゃんと入ってる?
高まるテンション、ガンガンと突き上げる振動
入っていようがいまいが、今はグラベルを下りたい気分。
ダラダライダーのモチベーションは一瞬にして過ぎ去るので、この盛り上がりを大事にしたい。
リスクはあるけど、ゆっくりいけばいけるだろうと下り始める。
楽しくなって、ひゃっほーと下ってしばらくすると、プシュー、ガンガンガンとホイールから音が。
ロードタイヤは抜け始めてからペシャンコまでが早い。
スマートにリカバリー?
ここで気づく。
ダラダラしすぎて、あまり備えがないことに。
シーラントが生きているのか分からないので、まずは指差し確認
・チューブよし
・ハンドポンプよし
・タイヤレバーなし
タイヤレバーないのが怖い。
シーラントが生きていることを期待して、空気をいれてみる。
かなりの勢いで横から空気が漏れている。これは諦めるしかない。
タイヤを外して、チューブで復活させるしか生き延びる道はない。
シーラントは乗らないと偏る
タイヤレバーの力を借りれず、指がもげそうになりながらタイヤを外して中を確認。
乗ってなさすぎて、シーラントが片側とタイヤ中央に寄っていて、横穴の一番いてほしいところには全くなかった。そりゃ空気も漏れる。
仕方ないので、チューブを入れてまた指がもげそうになりながら戻す。
家にあった適当なチューブを備えにもっていたら、リムハイトを考慮しておらず先端がちょこっとでている程度。これでポンプがバルブにかんでくれなかったら終わり。
LEZYNEのねじ込み式のポンプのおかげでなんとか一命を取り留める。
やればできた
備えも不十分すぎるほど不十分だったけど、その場の気合で何とか乗り切れる。
ただし、これで完全リーチ。
あと1回パンクしたら終わる。備えの薄さは綱渡り状態につながる。
今は綱渡り、無茶はしない、危なそうなところは押して歩く。
そう決めて、体中の力を抜いてタイヤに負担をかけないように、ゆっくりと下る。
安心感と不安感が同居しながらも楽しい。
最後の方は川を超えながら下るセクションに。
久しぶりの感じに、ちょっとテンションが上がってしまう。
あと100mくらいでグラベルが終了。
そこで我慢できずにひゃっほー状態に入っ・・・ってしまってからの再び、プシューっと音が聞こえる。
人間認めたくない時は、聞こえなかったことにしようという力が働き意識を遠のかそうとするが、無常にも足元から突き上げる振動。
こみ上げる後悔
あと少し我慢してたら、無事に帰れたであろうに。
途方にくれて歩きながらどうすれば帰れるか考える。
ここは山奥、携帯は圏外。助けも呼べない。歩いて帰ったら30km弱。
もう少し歩き続けた集落に出てきた。電波がつながる。
片っ端から会社の同僚に電話をかけるがつながらない。薄情者たちめ!と心の中で悪態をつきながら、もう一回空気を入れてみたり、チューブを出してシーラントをかき集めて、穴の辺に塗りたくってみたり、その辺に生えてる草を詰めてみようかと思ったり、ヒッチハイクしようかと本気で考え始めていたあたりで、一人電話がつながった。
希望の光
日曜日の午前中の急な電話。
今日は何しているんですか?とできるだけ警戒させないように、丁寧に話しを進める。
用事はあるけど、2時間後ならきてもらえそうな雰囲気を作り出せて、ホッとする。
待つ時間が長すぎて、携帯の電池も切れそうになり、お腹が空いて取り出した補給食は1年前に賞味期限は切れていて、残りを蟻に配ってみながら、様子を観察しながら2時間を潰す。
そして、ついに待ちに待った迎えにきてもらい無事回収される。
次に何かがあった場合はどこまでも迎えに行くことを約束
反省&振り返り
このどうしようもない情けない経験、人に迷惑をかけてしまった経験を、どうにか活かさないとやりきれないので振り返ってみる。
チューブレスセッティングしていながら、乗る頻度が少ない私のようなライダー向けのパンクへの備えは何だったのか。
・チューブ
・ポンプ
・タイヤレバー
これは頻度が低かろうが、高かろうが、絶対に持っておくべき。最後の砦。
パンク修理キットもあればなおよし。
ここで浮かぶ疑問。
横からすごい勢いでもれていたが、シーラントがあれば塞がったのか?
会社に戻りシーラントを足してみる。
乗る頻度少ないなら、シーラントは多めで
結論から言うと塞がった。
会社に戻ってシーラントを足してみる。少し空気が漏れる。
でも予備シーラント携帯が一番いい気がする
もう少し足してみてバンバンと地面に叩いてみたら、ピタッと止まった。
つまり、シーラントがちゃんと入っていれば、もしくは追加できるシーラントを持っていたら、タイヤを外さずとも、今回のケースで言うとリカバリーできていたはず。
多めに入れて備えるのもそうだが、普段乗る頻度が少ないライダーにとっては予備のシーラントを携帯することがチューブや、チューブレスパンク修理の手前でできる備えになるのでは?という結論に。
次からは、このパウチをサドルバッグに入れておこう。
おまけ 週末やる気がでない人向けのやる気がでるアイテム
・モトペダル
思いついたらすぐ乗れる。悩む前に乗る。サンダルでも乗れるゆるさ。
・EE SILK STEM
投資として大きめだけど、本当に楽。楽だから乗ろうと思える。段差が嫌じゃない。
・ステムバッグ
前乗ったままボトルケージにささったままのボトルを洗っているうちに今日はやめとこう。がない。
ペットボトルをそのまま入れてGO
・キャニスターバッグ
荷物を減らそうとか考えているうちに今日はやめとこう。がない。
とりあえず財布、携帯、鍵を放り込んでGO