使い方ガイド / ディスクブレーキのトラブル対処

SRAMのロード・グラベル用
油圧ディスクブレーキ

SRAMの油圧ディスクブレーキは、適切なセットアップと定期的なメンテナンスによって、ロードやグラベルで優れた制動力と操作感を発揮します。ブレーキが本来の性能を発揮できるよう、よくある症状と対処方法を確認しましょう。

ある人が六角レンチを使って、自転車のディスクブレーキキャリパーのボルトを締め付けています。.

必要な工具と用具

2.5mm 六角レンチ/ビットソケット
T25 トルクスレンチ/ビットソケット
トルクレンチ
ラジオペンチ
保護メガネ
ニトリル手袋
ピストンマッサージ用スペーサー、または適切なスペーサー

ピストンの動きが悪い・
パッドが擦れる・左右の動きが不均等

キャリパーのピストンに汚れがたまると、動きが悪くなることがあります。ピストンはブレーキパッドを動かす部品のため、パッドが十分に前進せず制動力が不足したり、左右が均等に戻らなくなったりします。

このような症状がある場合は、ピストンマッサージの手順を行います。

  1. フレームからホイールを取り外します。
  2. キャリパーからブレーキパッドを取り外します。
  3. お使いのキャリパーに適合するパッドスペーサーを取り付けます。
  4. ブレーキレバーをゆっくり数回握り、ピストンを前進させてスペーサーに接触させます。片側のピストンが少し先に動くのは正常です。両方のピストンがスペーサーに触れるまで操作します。
  5. スペーサーを取り外し、樹脂製のタイヤレバーでピストンをキャリパー内へゆっくり押し戻します。
  6. ピストンが滑らかで均等に動くまで、スペーサーを使った操作を繰り返します。数回繰り返す場合があります。
  7. ブレーキパッドを取り付け直します。
  8. ホイールを取り付け直します。
  9. キャリパーの固定ボルトを緩めます。
  10. レバーを軽く数回握ってパッドの位置を整えます。キャリパーを中央に合わせ、固定ボルトを締めます。

レバーがハンドルバーまで
引けてしまう

ブレーキレバーを握るとハンドルバーまで届いてしまう場合は、バイクの使用期間などによって、考えられる原因が異なります。

新品のバイクの場合

まず、上記のピストンマッサージを試してください。新品のピストンを動かし、ブレーキが働く状態に整える必要があるだけかもしれません。

取り付け状態も確認します。組み付け時にブレーキホースを切断して長さを調整した場合は、ブリーディングが必要です。ホースの切断とブリーディングは、サービスマニュアルの正しい手順に従ってください。

本国掲載のeTap AXS HRDマニュアルでは、Pad Contactを完全に外側の位置にすること、指定箇所にDOT対応グリスを使うこと、オリーブの向きを間違えないことが示されています。コンプレッションナットはトルクレンチを使い、8 N·mで締め付けます。手順が不適切だと、システム内に空気が入りやすくなります。

eTap AXS HRDサービスマニュアル

しばらく使用している場合

パッドが交換時期を迎えていないか確認してください。摩擦材とバックプレートを合わせた厚さが3mm未満なら、交換が必要です。

キャリパーに適合するパッドをスペアパーツカタログで確認し、お近くのSRAM販売店へご注文ください。標準的なロード用パッドは、スチール製バックプレートのオーガニックパッドです。

パッドに十分な厚さが残っている場合は、ピストンマッサージでピストンの動きを確認します。ブレーキホースが折れ曲がっていないかも点検してください。

本国掲載のスペアパーツカタログ(2026年版)

1年以上使用している場合

ブリーディングを行う時期です。ブレーキフルード内の空気や水分を取り除くことで、沸点を高め、ブレーキの働きを整えます。ご自身で作業しない場合は、SRAM販売店のメカニックへご相談ください。

新品のブレーキが効かない

新品のブレーキは、ベッドイン(慣らし)を行うまで、十分な制動力を感じられないことがあります。

ベッドインは、ローターの制動面にパッドの摩擦材を均一になじませる作業です。制動力と安定した効き、静かなブレーキングを得るために、最初のライドの前に行ってください。

石の路面に設置されたSRAM Paceline X 160mm自転車用ディスクブレーキローター。.

安全に適切な効果を得るため、ベッドイン中は常にサドルに座った状態で行ってください。作業中は、どの段階でもホイールをロックさせないでください。

  1. 中程度の速度まで加速し、歩くくらいの速さになるまで、しっかりとブレーキをかけます。約20回繰り返します。
  2. 次に、より速い速度まで加速し、歩くくらいの速さになるまで、さらに強くブレーキをかけます。約10回繰り返します。
  3. その後の走行を始める前に、ブレーキを冷ましてください。
  4. ベッドイン後は、キャリパーのセンター位置を再調整する必要がある場合があります。

ブレーキから音がする

ディスクブレーキの音は、水や汚れが一時的にローターへ付着したことで生じる場合があります。以前は静かだったブレーキから音が出始めた場合は、イソプロピルアルコールでローターを清掃してください。

自転車のリアカセットとディスクブレーキが泥まみれになっている。.

音が長く続く場合は、パッドが汚染されているか、ベッドインが不適切でローター表面の摩擦材の層が不均一になっている可能性があります。

いずれの場合も、パッドとローターを交換し、再び走る前にベッドインの手順を丁寧に行ってください。

Center Lockローターを交換する

ディスクブレーキパッドを交換する

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