Dark Energy Chain WAX開発秘話-CEOアレックス・トリムネル氏が語る

自転車とバイクのメンテナンス用品として現在、世界中で愛されるブランド「Muc-Off」。

Muc-Offの代名詞とも言える派手なピンクの洗剤をはじめ、さまざまな奇抜なデザインから、他方では「マーケティング会社」と揶揄されることも。

動画では、Muc-Offのオーナー兼CEOであり、創業家の一員でもあるアレックス・トリムネル氏が、Muc-Offの成り立ちから、現在もプロアマ関係なく愛されるブランドになったか。

そして、今回新たに発表されたDark Energy Chain WAXについて語っています。


「ただの洗剤屋」が、なぜ最強の技術集団へと進化したのか?

「マックオフ? ああ、ピンクの洗剤が有名な、宣伝が上手い会社でしょ?」

実は今、Muc-Offの社内にはマーケティングチームよりも多くの「研究開発(R&D)スタッフ」が在籍しています。
彼らがどのようにして、ただのケミカルメーカーから、F1やMotoGP並みのテクノロジー集団へ変貌を遂げたのか。その舞台裏に迫ります。


1. ルーツは「モトクロス」と「発明家の父」

アレックスの原点は、泥にまみれたモトクロスの世界にありました。持病の喘息を克服するために始めたマウンテンバイクでしたが、そこで彼を支えたのが、自身もレーサーであり稀代のイノベーターだった父親です。

「なぜMTBには、オートバイのようなダブルクラウンフォークがないんだ?」 そんな父のふとした疑問から、彼らは自らパーツを発明し、特許を取得。

13歳の頃からパーツを壊れるまで乗り倒してテストしていたアレックスにとって、「既製品がダメなら、自分たちで最高のものを作る」というDNAはこの時に刻まれました。


2. Team Skyからの無理難題:「データで語れ」

ブランドの転機は2012年。当時「マージナル・ゲイン(微小な改善)」を掲げ、自転車界を席巻していたTeam Sky(現イネオス)との出会いでした。

アキレス腱断裂という大怪我を負いながら、松葉杖をついてチームのホテルに直談判へ行ったアレックス。そこで突きつけられたのは、あまりにシビアな条件でした。

「君のルブが最高だという『データ』はあるか? 私たちは感覚ではなく、数字しか信じない」

当時の自転車業界には、チェーンルブの性能を精密に数値化する基準など存在しませんでした。

しかしアレックスは怯むどころか、銀行から融資を取り付け、自社で「ドライブトレイン専用の試験機(ダイナモ)」をゼロから作り上げたのです。


3. 「感触」よりも「再現性」を

開発の過程で壁にぶつかります。
2014年当時、最速を求めて「ワックス系ルブ」を開発しましたが、プロ選手からは不評でした。
理由は、彼らは長年「ヌルヌルしたオイルの感触」に慣れており、ワックスの感覚に違和感を感じていたためです。

しかし、Muc-Offはそこで妥協せず、 データが示す「ワックスは環境変化で性能が急落する」という弱点を克服するため、まずは、あえてオイルベースを極限まで磨き上げる道を選択。

※オイルベースのルブはワックスに比べ抵抗は高いが、あらゆる環境変化に対応する

そうして生まれたのが、世界最強・最速ルブ「Ludicrous AF」です。

そして、この究極のルブの次のステップとして、Dark Energy Chain WAXの研究、開発が始まりました。


まとめ:利益のすべてを「摩擦学」へ

現在、Muc-Offにはフルタイムの摩擦学者(トライボロジスト)や化学者が揃い、日々「いかに摩擦をゼロに近づけるか」を研究しています。

「マーケティング会社」という皮肉さえ、彼らにとっては「製品が良すぎて、宣伝のおかげだと思われている」という自信の裏返し。

ピンク色のボトルから始まったMuc-Offのプロダクトの中には、
「松葉杖をついてでも勝ち取った情熱」「世界最高峰のデータ」が詰まっています。

次回、Dark Energy Chain WAX開発の過程についてご紹介します!!

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価格帯: 2,970円 – 4,840円 (税込)
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