40代、言い訳しないために「走る理由」を作ってみた。伊賀上野から京都へ80km

今日はやめておこう⋯をどう克服するか

40代。
言い訳が多くなる歳。
そして、言い訳していることを頭では分かっていても、それを受け入れてしまうスピードも早くなる年齢。

「雨が降りそうだからやめておこう」
今では、

「空気が抜けているからやめておこう」
くらいのレベルに。

なぜ諦めるのか。
たぶん、目標がないからです。

別に行かなくても何も困らない。
だから「行かなくてもいい」が勝ってしまう。

というわけで、走る理由をつくる

ということで、目標をセッティング。
前からちょっとやってみたかった、

朝一に輪行でどこかまで行って、そこから自転車で家まで帰ってくる作戦。

早速AIに聞いてみます。

・友人と二人
・私は京都市伏見区、もう一人は松井山手
・走行距離80kmくらい
・景色が良い
・美味しいものを途中で食べたい
・坂はあまりきついのは嫌

この条件で候補を聞くと、一瞬で3ルート出してきました。
AIすごい。

その中から第一候補の伊賀上野に決定。
ただ、単純に伊賀上野から帰ってくるだけではちょっと物足りない。

ルートにストーリーを添えて

せっかく歴史の多いエリアなので、
「歴史的なストーリーを作れないか?」と聞いてみました。

すると、1814年に伊能忠敬が京都から木津、笠置、島ヶ原を通って伊賀上野へ入ったルートがあるとのこと。

今回はその逆方向。
伊賀上野から京都へ。
さらに途中には、旧街道や国境、宿場、都の跡など、歴史的なポイントもたくさんあるらしい。
それに乗っかることにしました。

目的と理由ができたので、いざ出発。
朝一、輪行で木津へ。

友人と合流し、さらに電車を乗り継いで伊賀上野を目指します。
久しぶりのワンマン電車でちょっとテンションが上がる。

8時すぎ、伊賀上野に到着。
忍者の街。
自転車を組み立て、まずは最初のチェックポイント伊賀上野城へ。

CP1:伊賀上野城

伊賀上野は藤堂氏の城下町。
大和街道などが通り、伊賀、京都、奈良をつなぐ交通の要所だったそうです。
城の中には入らず、外から立派な石垣を見て先へ進みます。
伊能忠敬も1814年、京都から木津・笠置・島ヶ原を測量しながら、この伊賀上野の城下町へ入っています。
ここで測量隊が合流し、数日滞在したとのこと。
今回はその城下町から、旧街道を混ぜながら京都方面へ向かいます。

CP2:鍵屋の辻

さっそく一つ目の史跡。

「みぎ いせみち」
「ひだり ならみち」
という道標が残る場所。

ここは「伊賀越仇討」という、日本三大仇討ちのひとつとして知られる事件の舞台だそうです。
ざくっと言うと、
弟を殺された兄が、姉婿の剣豪の力を借りて仇を討った場所。
街道の要所だったので、待ち伏せする場所として都合がよかったようです。

普通なら何となく通り過ぎそうな交差点が、急に濃いストーリーを帯びてくる。

こういうのが面白い。
さらに京都へ向かう旅人気分で進みます。

CP3:島ヶ原宿・関所跡

旧街道沿いには当時の面影を感じさせる景色が残っています。
なんとなく雰囲気があるなと感じる田舎道は旧街道沿いなのかもしれません。
1814年に伊能忠敬も宿泊したと言われている島ヶ原宿を通過。

かつて藩境を管理していた関所跡が現れます。
今なら県境を車で一瞬で越えてしまいますが、昔は国や藩を越えること自体が、もっと大きな出来事だったのでしょう。

CP4:二本杭

さらに進むと「二本杭」。
ここから東が伊賀国。
ここから西が山城国。
今でいう三重県と京都府の境というより、伊賀と山城の境。

現在の県境とは少しズレています。
そんなズレにも歴史を感じて面白い。

CP5:笠置

そこから木津川沿いに笠置方面へ
昔の人も、この川沿いを京都へ向かって歩いていたのでしょう。
交通量の多い道を避けて裏道、旧道へ入っていくと、まさかの未舗装路。
思いがけずグラベルライドまで楽しめました。
しかも鹿まで登場。

CP6:加茂・恭仁宮跡

笠置を抜けて、加茂の恭仁宮跡へ。
どこからどう見ても原っぱ。
でも740年、聖武天皇が平城京からここへ都を移しています。
疫病や社会不安など、いろいろ大変な時代だったようで、都自体は長く続かなかったそうです。
何も知らずに走れば、静かな田園風景。
でも知ってから見ると、
「ここが一時、日本の中心だったのか」となる。

景色の見え方が変わります。

木津川沿いに帰宅

あとは馴染みの木津川沿いを京都方面へ。
昔の木津川は重要な物流ルートで、米、薪、炭などが川を使って京都や伏見方面へ運ばれていたそうです。
前半は、人や馬が通った街道。
後半は、物が運ばれた川。
その横を自転車で京都へ帰る。

流れ橋、さくらであい館を通って帰宅しました。
伊賀上野からの走行距離は77.3km
「80kmくらい」というAIへのお願いに対して、ほぼ完璧。

ライドにストーリーを添える

今回改めて感じたのは、
ライドにストーリーがあると、走る目的がはっきりする。
そして道中がずっと面白い。

車だと速すぎて気づかない。
徒歩だと一日でつなげる範囲が狭い。
昔の馬と自転車がまったく同じスピードというわけではないけれど、旧街道をたどる移動手段として、自転車はかなり相性がいいのかもしれません。

久しぶりに、自転車乗ってて楽しい!と思えたシルバーウィークの入口。
各地域には、それぞれ歴史やストーリーがあります。
電車を使って少し遠くまで行き、そこから家まで自転車で帰ってくる。
このスタイルは、これからもいい「走る理由」になりそう。
次はどこから家まで帰ろうか、また走る理由を探してみたいと思います。

楽しいライドをサポートしてくれる便利グッズ

最後に、今回みたいなライドで便利だったアイテムも。

スマホ+GPS

今回は史跡で止まる回数が多いので、スマホが常に見える状態が便利でした。
ただ、ナビ、写真、検索、ログを全部スマホだけでやると電池をかなり使います。
走行ログはGPSに任せる併用スタイルが良かったです。

スマホホルダー

FIDLOCKのVACUUM。
今回みたいなライドではかなり便利。
「写真撮りたい」と思ったらパッと外して、撮ったらパッと戻せる。
この動作の軽さは大きいです。

輪行袋+ホルダー

輪行を組み合わせることで、自走だけでは行きにくいエリアまで一気に範囲を広げられます。
いざという時に電車で帰れる保険にもなる。
輪行袋をバッグに入れるとかなり場所を取るので、今回はFIDLOCKのTWIST UNIコネクターで車体に収納しました。
このスタイルは便利でした。

フロントバッグ

前回のライドでも使ったロールトップタイプ。
笠置のアウトドアショップで見つけたNASAロゴのコップを途中で購入。
こういう予定外の買い物にも対応できるくらいの容量があるのがいい。

CLIKバルブ

「空気が入ってないから今日はやめておこう」の言い訳を減らせるアイテム。
空気が抜けていても、さっと入れてスタートできます。
ちょっとした事なのですがこのクイックさが長い目で聞いてきます。