【BROOKS B17 UTMOST】100年の歴史が辿り着いた進化と育てる作法

100年以上愛される名作「B17」の歴史

1866年に創業したBROOKSが、1898年に発表したサドルが「B17」です。
100年以上の年月を経ても基本構造は変わらず、世界中のサイクリストの体を支え続けてきました。
使い込むほどにライダーの骨格に合わせて革が沈み込み、「自分だけのオーダーメイドサドル」へと変化する特性は、単なるパーツを超えた自転車文化そのものとして根付いています。


UTMOST(アトモスト)誕生の背景

過去の形をそのまま受け継ぐことを「伝承」といい、
本質を受け継ぎながら、時代に合わせて進化し続けることを「伝統」と言います。

近年、過酷な長距離旅を走るツーリングライダーから「現代のBROOKSに、さらなる長期使用に耐えうるタフさが欲しい」という声が寄せられていました。
過去の形を守るだけでは、現代のハードな環境に応えきれない。
そこでBROOKSは「変えないために、変える」という決断を下します。


開発の出発点は「さらなる耐久性」

「BROOKSレザーに、さらなる耐久性が欲しい」
世界中のツーリングライダーから長年寄せられていた切実な声。
この要求に応えるため、BROOKSは何年もの間なめし工場へ何度も足を運び、果てしない試行錯誤を繰り返しました。

過去の限定モデルのように「レザーの種類を替える」だけにとどまらず、サドルを支える金属のレール構造そのものにまで踏み込んだ全面的なアップデートを実施。
熟練の職人技による伝統の組み立て工程はそのままに、これまでにない圧倒的な耐久性を備えた次世代のB17が誕生しました。

▶︎過去の記事は、以下をチェック!

変えないために、変える BROOKS B17 Utmost

革サドルの代名詞といえばBRO


B17 UTMOSTを構成する4つの「最高峰」

Give it time…(時を重ねる、最高峰のクオリティを誇るものへ)」。
その言葉通り、B17 UTMOSTのすべての要素は最高峰へと引き上げられています。

厚み5.5mm・未染色の「最高峰ナチュラルレザー」

工場からUTMOSTのためだけに厳選された、最高品質のベジタブルタンニンレザーを採用
標準の5mmから5.5mmへと厚みを増したことで、サドルの耐久性と剛性が大幅に向上しています。
一切の染料を使わない「未染色」にこだわったため、ごまかしが一切効きません。
虫刺され、血管、傷などの自然な欠陥を最小限に抑えるため、最高品質のグレードのみを厳格に選別して使用しています。
UTMOSTならではの「育てる手応え」と、未染色だからこそ味わえる極上の経年変化を楽しめます。

軽量化と防錆性を高めた「中空ステンレススチールレール」

ブルックスの歴史上初めて、従来の標準スチールレールから中空ステンレスで製造。
サドル全体の剛性を高めつつ軽量化を実現しました。
さらに、長旅での雨や汗によるサビや腐食のリスクを大幅に低減
また、レール直線の長さを従来モデルより1.5cm延長したことでサドルの前後位置の調整幅が広がり、
多様なジオメトリやポジションへの対応が簡単になりました。

理想の形を長く保つ「新設計テンションシステム」

サドル先端にある革の張りを調整するための金属ボルト・テンション構造も再設計。
AISI 304ステンレス鋼を使用し、テンションピン自体の破損をへらし、
先端に弾性ワッシャーを装着することで、ノーズ部からのピン脱落を防止。
テンションピン周りの破損や滑りの原因を徹底的に排除。
長年の使用に伴う革の伸びに対し、より確実で破綻のない微調整が可能になり、サドルの理想的な形状をこれまで以上に長く維持させることができます。

希少性と特別な付属品

最高基準を満たすレザーはごくわずかであるため、伝統のバーミンガム工場での製造でありながら世界で年間1,000個しか生産できない極めて希少な限定モデルです(シリアル番号付き)。
硬いレザーの慣らし期間を短縮したい方向けに、初期メンテナンス用の「専用レザーソフナー(柔軟剤)」と、「特別なトートバッグ」が付属する特別仕様となっています。


専用レザーソフナー(柔軟剤)の使い方

UTMOSTは5.5mmの極厚レザーを採用しているため、使い始めは非常にタフで硬い感触があります。
初期の慣らし期間を短縮し、スムーズに身体へ馴染ませるために付属のUTMOST専用ソフナーを活用します。

1. サドルの「裏面」に塗布する
革の裏側(起毛している面)を中心に、指や柔らかい布でソフナーを少量ずつ伸ばします。
表側よりも裏面の方が成分を吸収しやすく、革の奥まで浸透します。

2. 塗りすぎに注意し、日陰で乾かす
一度に大量に塗りすぎると、革が柔らかくなりすぎて型崩れやコシが抜ける原因になります。
塗布後は風通しの良い日陰で時間を置いて浸透させます。

3. 表面を拭き上げる
表面にソフナーが滲み出ている場合は、乗車時に服へ移らないよう乾いたウエスなどでしっかり拭き取ります。

4. 実際に走り込んで馴染ませる
ソフナーによって繊維がほぐれた状態で実走し、体重と骨盤の圧力をかけることで、自分だけの形状へと効率よく育てていきます。

5. 定期的なメンテナンス
約6ヶ月ごとにサドルの上面に塗布し、定期的にテンションピンのチェックと併せてご確認ください。

UTMOST専用のレザーソフナーは、従来のProofideワックスとは異なる、軟化特化型の水性ソフナーです。ワックスよりも素早く革へ浸透し、短時間で馴染ませることができます。
※革のハリを保つため、一度に大量塗布せず少量を均一にご使用ください。


「変えないために、変える」次の100年への挑戦

過去の形をそのまま受け継ぐ「伝承」ではなく、
本質を受け継ぎながら時代に合わせて進化し続ける「伝統」を体現したのが、このB17 UTMOSTです。

長い旅を共に走り、使い込むほど身体に馴染み、自分だけの形へ育っていく。
BROOKSらしい極上の体験はそのままに、より長く、よりタフに付き合えるサドルへと進化を遂げました。

あなたのこれからの自転車人生を共に歩む「一生モノ」として、
ぜひB17 UTMOSTを育ててみてはいかがでしょうか。

※次回入荷は来年予定しております。
在庫を見かけたらお早めにご検討をお願い致します。