江戸時代の人々が愛した「旧中山道」をいく。2泊3日グラベルツーリング旅(Day1:鵜沼宿〜大井宿・岩村)

毎回の旅でテーマを決めているのですが、
今回のテーマは「江戸時代の人が愛したルートを現代のバイクで旅する」。

中山道といえば、現在は高速道路やJR中央線が通る主要ルートですが、実は今でも当時の面影を残す「旧中山道」がひっそりと姿を残しています。

かつて江戸と京都を結ぶ道には「東海道」と山側の「中山道」がありました。
距離自体は東海道の方が短いものの、昔の旅人には中山道の方が好まれることも多かったそうです。
その理由は「きつくても、天候や川の増水に左右されず確実に目的地へ辿り着けるから」。

折しも今回のシルバーウィークは台風が接近中。
「確実に辿り着ける」古の知恵を信じ、各務原市の「鵜沼宿(うぬま)」から長野県南木曽の「妻籠宿つまご)」を目指す2泊3日のグラベル旅へ出発しました。


鵜沼宿からスタート!石畳と十三峠の「極上グラベル」へ

旅の始まりは岐阜県各務原市の鵜沼宿。
どうしても通りたかった「うとう峠」を目指し、名鉄鵜沼宿駅から猿啄城(さるばみじょう)方面へペダルを進めます。

坂を登っていくと突如現れる旧中山道。美しい石畳が残り、一瞬でタイムスリップしたかのような「ザ・旧道」の雰囲気に包まれます。

※この道は自転車通行不可でしたので、歩いて通りました。

約2kmの峠を越え、一度木曽川沿いへ。

○中山道難所の起点「御嶽宿」(みたけじゅく)

スタートから約30km。
恵那の大井宿に向かって本格的な山道に入っていく最後の宿場町が「御嶽宿(みたけじゅく)」です。

御嵩町は中山道の名残を大切に保存・整備している街で、自治体の熱量も感じられます。
御嶽宿の繁栄を支えた「商家竹屋」は、米や証券などあらゆるものを扱っていた豪商の邸宅。
歴史好きなら一見の価値ありです。

○憧れの約10km未舗装路「十三峠」

御嶽宿を越えると、次の大井宿(瑞浪〜恵那)までの約10kmはひたすら本格的な山道(グラベル)となります。

ここから先は自動販売機もコンビニもない補給砂漠。
本来なら入念な準備が必要ですが……事前情報なしでそのまま峠へ飛び込んでしまいました(笑)。

ここから続くのが、数々の峠が連なる「十三峠」。
峠と名の付くセクションは、ほぼすべてが未舗装路か古くからの石畳です。

最初は意気揚々と走っていたものの、台風前の重たい湿気と暑さで次第にバテ気味に。
ゴールまではまだ30km以上残っているため、無理に攻めず「登れるところは乗って、無理なら押す」ペース配分で体力を温存しながら進みます。

唯一見つけた大湫宿の古民家cafeで栄養補給

ここから残り10km山の中に入るのは流石に栄養が足りない!!と焦っていたところに救世主。
橘という宿場町の家屋を改築した古民家cafeへ。

つみれ汁や、炊き込みご飯など疲れた体にしみるとても幸せなご飯をいただきました。

後で調べたところ、このcafeは十三峠唯一のご飯どころだったそうで、ここが定休日だったらと考えると、「とても運が良かったな」と感じました。

○栄養も補給でき、いざ本格山道へ

道の両端には、約1一里(約4km)の目印として造られた「一里塚」の砂山が今も残っています。

そして十三峠の10kmのうち、実に8割近くが極上のグラベル!
日本国内では長距離グラベルを走れる環境が限られているため、グラベル好きにとってはまさに夢のようなルートです。

足元には秋の訪れを告げる栗がたくさん落ちており、「中津川や恵那の名物が栗きんとんなのも納得だな」と体感しながらペダルを回します。


大井宿を抜け、女城主の歴史眠る「岩村」へ

十三峠を走り抜け、大井宿(恵那市街)へ。
本来なら恵那市街で宿泊予定でしたが、ちょうど中津川で大規模な野外音楽フェスが開催されていたこともあり、周辺のホテルは軒並み満室!
急遽、恵那からもう一つ山を越えた歴史の街「岩村」のゲストハウスを予約しました。

岩村は「女城主」で有名な城下町。
岩村城の城主は織田信長の叔母にあたる「おつやの方」で、男性優位の時代において女性が城主を務めた全国的にも珍しい場所です。
城下には楽市楽座を広め、大いに活気あふれる街を築いたと言われています。

さらに近年では大ヒットドラマ『VIVANT』のロケ地としても話題になり、街中には記念モニュメントも。私が到着した夕方16時でも聖地巡礼のファンで行列ができていました。

○元染物屋をリノベーションした宿「ゲストハウスやなぎや」

今回お世話になったのは、2024年9月にオープンしたばかりの「ゲストハウスやなぎや」さん。

元々は染物織物店だった古い歴史ある町家をリノベーションした素敵な宿です。
オープン直後にも関わらずこの日は満室で、VIVANTの聖地巡礼に来た方、ワーキングホリデー中の方、一人旅の方など、国内外から多様な旅人が集まり、土間で旅の談義に花を咲かせました。


【ギアインプレ】グラベル+山岳ツーリングを快適にするパッキング&セキュリティ

今回のルートは「急勾配+石畳+荒れたグラベル」という厳しいコンディション。

機材選びで重視したのは「走破できる確実性と快適性」、そして「徹底的な軽量化」です。

1. バイクの挙動を軽くする「フレームバッグなし+トレランザック」

ツーリングの定番といえばフレームバッグですが、今回は急勾配の登りとガタガタの石畳が連続するため、バイク本体の取り回しの軽さを最優先にしました。

フレームバッグはあえて装着せず、ウエアやアメニティ類は12Lの軽量トレランザックに集約。
2泊3日ですが「ウエアは2着を宿で洗濯して回す」割り切りで、荷物を極小化しています。

2. 足元を支えるフォークキャリア「Restrap Cargo Cage & Fast Straps」

観光地や宿の周辺でリラックスして歩けるよう、サンダルを持参しました。
サンダルの積載に使用したのが Restrap(リストラップ)の Cargo Cage と Fast Straps です。

フォークにCargo Cageを取り付け、サンダルをFast Strapsで固定。
このFast Strapsが実に優秀で、極めて薄く軽量でありながら固定力は抜群。

荒れた十三峠のグラベルを何キロ走っても荷物がブレたりずれたりすることは一切ありませんでした。走りの邪魔をしないスマートな積載ソリューションです。

3. 軽量チェーン + Knog SCOUTで完璧なセキュリティ

旅先へ重たいゴツいロックは持って行けません。
そこで採用したのが「軽量チェーンロック+防犯デバイス」の二重体制です。

  • 物理ロック: 街乗り・休憩時の地球ロック用軽量チェーン
  • 電子セキュリティ: Knog(ノグ)SCOUT

今回の宿「やなぎや」さんのように自転車を土間に保管させてもらえる場合、夜間に誤作動でアラーム音を鳴らしたくありません。

Knog SCOUTの便利なところが「サイレントモード」です。

Bluetooth圏内であれば、本体のアラーム音を鳴らさずにスマホへ直接振動検知の通知を送ってくれす。

さらにAppleの「探す(Find My)」アプリの「持ち物が離れたら通知」を設定しておけば、万が一の盗難リスクにも即座に気づくことができ、旅先での安心感が違います。

4. 旅は安全が最優先。 世界一安全なGIRO ARIES SPHERICAL

GIROとMIPSが共同開発したSPHERICAL(スフェリカル)構造により、
落車時の衝撃を逃し、脳へのダメージを最小限に減らします。

さらにARIESは安全性を保ちつつ、ベンチレーションを大きくすることでクーリング性能が高いのが特徴です。
また、DRY COREというオリジナルのパッドにより、目に汗が垂れることなく安全に走行できました。

台風接近中の蒸し暑い中でも、しっかりと安全を確保しながら快適にツーリングを楽しめました。


古人が通った道を、現代のグラベルバイクで

台風が近づき風が強まるコンディションでしたが、山間を抜ける旧中山道は風の影響を受けづらく、古人が言った通り「確実に前へ進めるルート」でした。

岐阜や長野のこの地域は台風の被害を受けにくい地形でもあると言われています。
だからこそ、今でも美しい古い家屋や一里塚、石畳の道が残っているのかもしれません。

歴史の情緒に浸りながら、現代のグラベルバイクで駆け抜ける旧中山道。
日常を少し離れて、歴史とグラベルを味わう旅に出かけてみませんか?

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価格帯: 2,970円 – 5,390円 (税込)
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