近年、オフロードの走破性を高めるだけでなく、バイクの造形やカラーコーディネートを楽しむカルチャーが急速に進化しているグラベルバイク。
そんななか、独自の倒立構造で大きな話題を呼んだCANE CREEK(ケーンクリーク)のグラベル専用フォーク「INVERT(インバート)」に、息をのむほど美しい限定カラー「Tuxedo(タキシード)」が発表されました。

1.「INVERT GRAVEL」とはどんなフォーク?
一般的なグラベルサスペンションフォークとは異なり、「ドロップハンドルバイクのためにゼロから設計されたグラベル専用倒立フォーク」です。

▶︎倒立(Inverted)構造による抜群の初期作動と剛性感
太いアウターチューブをフレーム側に、細いインナーチューブを下側に配置する倒立式を採用。
これにより、路面の細かな凹凸に対する微小な振動吸収性が非常に高く、荒れた砂利道や下り坂での前輪のトラクションを大きく向上させます。

▶︎サスペンションとは思えない圧倒的な軽さ
カーボン製のアウターレッグとアルミチューブを組み合わせたハイブリッド構造により、重量はわずか約990g(SL)/ 約1,113g(CS)。 一般的なグラベルフォーク(1,200〜1,300g台)に比べて大幅に軽く、リジッドフォークから載せ替えた際のフロントヘビー感を最小限に抑えています。

▶︎「あえてダンパーを省く」という英断が生んだ軽快さ
他社製フォークの多くが「スプリングとダンパー」の両方を内蔵しているのに対し、INVERTは「エアスプリングのみ」という非常に割り切った設計を採用しています。
ダンパー機構を追加すると約500gもの重量増を招き、ハンドリングの軽快感が大きく損なわれてしまう上、実際のグラベル走行においては重量増に見合うほどの明確な性能差が生まれなかったためです。
グラベルバイク本来の核心である「軽快に未舗装路を駆け抜けること」を徹底的に突き詰めた結果、あえてエアスプリングのみに絞り込むという合理的アプローチに至りました。

▶︎グラベルバイクの造形を崩さないミニマルなルックス
MTBフォーク特有のゴツゴツ感がなく、クラウン部から伸びるスリムなシルエットが特徴です。
ブレーキホースの取り回しやキャリパーマウントもすっきりと一体化されており、現代的なグラベルフレームに自然と馴染みます。

▶︎用途に合わせたトラベル&機能
トラベル量は30mmと40mmの2種類を展開。
登りやスプリント時にダンピングを固めて沈み込みを抑えるワンタッチボタン「Climb Switch(CS)」搭載モデルと、余計な機構を省いた軽量な「SL」モデルがラインナップされています。

2. 限定モデル「INVERT Tuxedo」は何が特別なのか?
先日CANE CREEKから発表された「INVERT Tuxedo」は、その名の通り“正装(タキシード)”をイメージした限定リミテッドエディションです。

▶︎フィールド直結の開発環境と、世界限定50本のハンドビルド生産
CANE CREEK本社があるアメリカ・ノースカロライナ州フレッチャーの周囲には、豊かなトレイルと広大なグラベルロードが広がっています。
必要な情報があれば実際にフィールドへ飛び出し、抽出したリアルなデータを即座にプロダクトへ落とし込める環境があるからこそ、先述のダンパーレス設計のような本質を見抜いたプロダクトが生まれます。 そんな彼らのファクトリーで、熟練のビルダーによって1本ずつ丁寧に手作業で組み上げられるのが、世界わずか50本限定の「Tuxedo」です。

▶︎「グロスホワイト × シャンパンゴールド」のエレガントなカラーリング
通常ラインナップのブラック基調とは打って変わり、クラウンとアッパー部には上品なグロスホワイト、インナーレッグにはハードアルマイト仕上げのナチュラルなシャンパンゴールドを採用。
そこにブラックのアクセントが加わり、高級感と特別感を際立たせています。

3. 基本スペック一覧
| 項目 | スペック |
| ベースモデル | CANE CREEK INVERT CS |
| トラベル量 | 30mm または 40mm |
| 重量 | 約1,113g(CS仕様) |
| コラム規格 | 1-1/8” – 1.5” テーパーカーボンコラム |
| アクスル規格 | 12×100mm スルーアクスル |
| ブレーキ規格 | フラットマウント(160mmローター対応 / アダプターで180mm可) |
| 最大タイヤクリアランス | 700c × 50mm |
| 生産数 | 世界限定50本 |




カルチャー・カスタムとしての注目点
「INVERT Tuxedo」は、ハイエンドグラベルファンへ向けて発表された、世界わずか50本という極めて小ロットなプレミアム仕様です。
昨今のグラベルバイク界隈では、走破性の向上だけでなくバイク全体のカラーコーディネートや造形美を楽しむカスタムカルチャーが急速に広がっています。
そうした潮流のなかで、機能性に優れた倒立サスペンションにドレスアップの美学を融合させた「Tuxedo」は、グラベルコンポーネントの新たな可能性を示す注目のトピックではないでしょうか。




