130年ぶりのバルブ革命
Muc-Off BIGBORE VALVEをはじめ、Clik Valveなど、次々と革新的なバルブが登場しています。


自転車のタイヤにチューブを入れ、空気を注入するようになってから130年以上。
驚くことに、バルブの基本構造はこの130年ほとんど進化していません。



しかし今、その“止まった時間”が動き始めています。
新しいバルブは、ただの空気の通り道ではなく、ライド前のストレスを解消する画期的な新システムとなっています。
ロードのチューブレスバルブに求められる性能は?

チューブレスタイヤもメジャーとなってきた昨今。
バルブに求められる性能は一体なんでしょうか?
・高圧になっても空気が楽に充填できる
・瞬時に着脱ができる(ライドの前の準備が時短に)
・失敗が少ない(空気漏れやバルブコアの破損など)
ロードバイクにおいて空気圧はとても重要で、ライド前には必ずと言っていいほど行う作業です。
すぐに出発したいのに、空気を入れるのに時間がかかるのはとてもストレス。
今回は 「目的の気圧まで到達するまでの合計時間」「高圧時に必要な力」 に注目し、
・仏式バルブ
・Clik Valve
・Muc-Off BIGBORE Valve
の3種類を比較テストしました。



前回行ったMTBタイヤ編のテスト結果はこちら↓
はじめに重量は?
それぞれのバルブコア(ヘッド)のみの重量を比較したところ、
フレンチバルブ: 1.4g
Clik Valve: 2.4g
Muc-Off BIGBORE VALVE(LITE)5.8g
という結果に。



特に重量を気にするヒルクライマーであれば、従来のフレンチバルブが良さそうです。
テスト①指定の空気圧まで入れるのにかかるタイム
今回使用するENVE SES4.5の適正空気圧60psi(4.13bar)まで空気を入れたときのタイムを比較します。
検証ルール
・コアがある場合は、コアを閉めた状態からスタート、コアを締めるまでの合計タイム
・とにかく全力でポンピングする
① フレンチバルブ 29秒32

②Clikバルブ 15秒83

③ Muc-Off BIGBORE VALVE(LITE) 19秒67

順位
1.Clik Valve 15.83秒
2.Muc-Off BIGBORE VALVE(LITE)19.67秒
3.フレンチバルブ 29.32秒
CLIKが一番早く、次にBIGBORE、一番遅いのが仏式バルブという結果でした。
ですが、装着後のポンピング時の抵抗感は、BIGBOREが一番軽く、次にClik、フレンチバルブが最も重たいという結果となりました。
テスト② ポンピングにかかる力を比較
0psiの時と30psiの時点でポンピングにかかる力をそれぞれ計測しました。
① フレンチバルブ
0psi: 50N(約5kg)
30psi: 220N(約22kg)


② Clik Valve
0psi: 30N(約3kg)
30psi: 200N(約20kg)


③Muc-Off BIGBORE VALVE(LITE)
0psi: 20N(2kg)
30psi: 185N(約18.5kg)


先ほどのタイム計測時に感じたポンピングの抵抗感は感覚だけではなく、実際に数値として顕著に現れ、BIGBOREが最も軽く空気を入れられるという結果となりました。
結論: 素早く装着できるのはClik、楽にポンピングできるのはBIGBORE
どちらも素早く空気を入れることができるポンプですが、特性が異なりました。

Clik Valve→着脱が瞬時にできる、トラブルが少ない(仏式に比べ)ポンピングが軽い
=普段のライド前の空気を入れる際に最適
Muc-Off BIGBORE VALVE→一気に空気を入れられる、ポンピングが軽い
=高圧でポンピングが大変と感じる方、チューブレスセットアップを楽にしたい方に最適
という結果になりました。
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