欧州ロードレースシーンにおいて、Team Visma | Lease a Bikeが連日見事な戦いを見せてくれました。
「ツール・ド・デンマーク(Tour of Denmark)」では、復帰戦となったワウト・ファンアールト(Wout van Aert)がステージ3勝および個人総合優勝を達成。
また、「ツール・ド・フランス・ファム(Tour de France Femmes)」第2ステージでは、マリアンヌ・フォス(Marianne Vos)が集団スプリントで3位表彰台を獲得しました。

今回の両レースは、時速45〜50km/hに及ぶ終盤のハイスピードな位置取りと、時速60〜70km/h近くに達するゴール直前の猛烈な集団スプリントが繰り広げられた平坦主体のステージ構成でした。このハイスピードバトルにおいて、チームの走りを支えたフラッグシップ・エアロロード「Cervélo S5」の機材的特徴を考察します。
■ レース状況:集団スプリントとチームのリードアウト
ツール・ド・デンマーク第1ステージでは、終盤のハイスピードな展開のなか、クリストフ・ラポルト(Christophe Laporte)をはじめとするチームが集団前方を精確にコントロール。
理想的なリードアウトからラスト数十メートルで放たれたファンアールトのスプリントが、復帰初戦での勝利をたぐり寄せました。

フィニッシュラインを切るファンアールトのすぐ後方で、牽引役を果たしたラポルトが自らの勝利かのように力強く左腕を突き上げ、ガッツポーズで祝福するシーンは、ロードレースにおけるチームワークの美しさと、選手たちの深い絆を象徴する名シーンとなりました。
また、ツール・ド・フランス・ファム第2ステージにおいても、横風が混じるハイスピードな平坦コースの中で、マリアンヌ・フォスがチームのポジション保持に支えられ、最終局面での鋭い加速から3位表彰台を獲得しました。

■ ハイスピード展開を支えた「Cervélo S5」のテクノロジー解析
今回のようなレース展開、つまり終盤のハイスピードな位置取りから時速60km/h以上に達するゴールスプリントにおいて、S5の備えるエアロダイナミクスと高剛性設計は大きなアドバンテージをもたらします。
1. システム全体で空気抵抗を低減する「V-Stem」テクノロジー
S5の象徴的なデザインである独自構造の「V-Stem(V字型ステム)」は、コックピット周りの乱流を抑え、前方から届く風をスムーズに左右へ流す設計が施されています。 ステム中央の空間を通過した風は、ライダーの胸部や足回りの隙間へ効率よく抜けるため、フレーム単体にとどまらず「乗車したライダーを含めたシステム全体」での空気抵抗低減に貢献。スプリント時の超高速域において、スムーズな推進力をサポートします。

2. 数千ワットのペダリングを受け止める高剛性設計
トッププロがゴールスプリントで出力する大きなパワーを受け止めるため、S5はBB(ボトムブラケット)エリアおよびヘッドチューブ周辺の剛性を高く設計しています。 スプリント時の激しいダンシングや強い踏み込みにおいても、フレームの横剛性・ねじれ剛性がパワーロスを抑え、ペダリングパワーをダイレクトに後輪の推進力へと変換します。

3. トータルでの空気抵抗を考慮したフレーム・フォークデザイン
S5のフロントフォークおよびリア三角は、ワイドリムや深いリムハイトのホイール(Reserve製など)を取り付けた際、フレームとホイールの間の整流効果が高まるよう設計されています。 集団内での巡航時における走行抵抗の低減は、ゴール前まで選手の脚力を温存させ、最終局面での鋭い加速を可能にする重要な要素となります。

■ まとめ
集団スプリントというコンマ数秒を争うロードレースにおいて、Team Visma | Lease a Bikeの緻密な戦術と、それを支えるCervélo S5の先進的なエンジニアリングが高次元で融合した結果と言えます。
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