Muc-offがおすすめする
晴れた日、雨の日、レースの日。
いろいろな種類があるチェーンルブ、
あなたの使い方に合ったモデルの選び方をご紹介。
世界最速のルブからスタンダードルブまで7種類のラインナップ。
いろいろとあるルブですがどのように選んだらよいのか悩んでしまいます。
そもそもチェーンルブの種類はどんなものがあるのか?
1. 容器、施工方法の違い
リキッドタイプ
オイルをちょんちょんと挿していくタイプ。
時間はかかるけど、じっくり丁寧に注油作業ができる。
Muc-offは一部を除き、このタイプになります。
スプレータイプ
オイルをエアゾールで噴射するタイプ。
圧をかけられるので、コマの奥まで届くことが期待できる反面、
余分に出過ぎたり、思いがけないところに飛ぶリスク。
最近ではディスクブレーキも増えているため注意が必要。
2. 性質の違い(ドライorウェット)
リキッドタイプのルブでさらに、その中に、
ドライタイプ、ウェットタイプ、オールコンディションタイプが存在します。
ドライコンディション
その名の通り、乾燥したコンディション。晴れた日の舗装路など向け。
チェーンルブをさしても乾いてオイルのギトギト感が少ないものに。
潤滑成分としては、ベースにグリスを採用して個体潤滑を行うため、オイルベースのウェットタイプに比べて油のギトギト感が少ない。
メリット:抵抗が少なくスムースなペダリングを感じやすい。汚れが付着しにくい。
デメリット:耐久性にかけるため、雨や泥などのコンディションではすぐに流れてしまう
ウェットコンディション
見た目にもオイルがチェーンについていると分かるベタベタした感じにの見た目。
潤滑成分としては、ベースにオイルを採用して液体潤滑を行う。
メリット:雨や泥の環境でもしっかり潤滑性能を発揮。長持ちする。梅雨時期にもおすすめです。
デメリット:耐久性に優れる反面、汚れを呼びやすく、触ると真っ黒になる。
オールウェザーコンディション
ウェットとドライのいいところを併せたもの。
ウェットほどべたべたせず耐久性、そしてドライのような潤滑性能の両方を備えます。
Muc-offでは、主に高性能なレース向けのルブがこのオールウェザーコンディション用になっています。
耐久性x軽さ
ウェットで両方カバーできるのでは?と思いMuc-Offに確認すると、
ウェットルブは抵抗面でドライに比べて落ちるため、
両方カバーするならオールウェザータイプが耐久性と、軽さを抑えておりまさにレース用のルブに適しているとのこと。
3. 選び方(ポイントいろいろ)
大きくはまず、ドライかウェットを選んで、そこから細かく違いを見ていけば、使い方に併せて正しいルブが見つかると思います。
■チェーンルブ比較表
この比較表を詳しく見ていきましょう。
■スピード指数(抵抗の低さ)
ハイエンドなモデルに近づくほど、抵抗を減らすためのあらゆる配合をしたフォーミュラで抵抗を減らしていきます。
LUDICROUS AFは世界最速の根拠を示しています。
マックオフでは、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズの4段階。
■コーティングレベル、再塗布目安
この耐久性も重要なポイント。
高いルブほど、このコーティングの強さもあがってくるため、1回の注油で長く使えるというポイントになります。
ルブの施工状況によって、耐久性は大きく変わります。そのあたりの詳しいところは改めて…。
■生分解性
流しても、自然に分解され、環境に負荷を与えない。
環境に優しい乗り物だからこそ大切にしたい視点です。
このマークが目印
■UV機能
ブラックライトに反応して光る成分が配合されているか。
なくても良いのですが、丁寧にやりたい時は役に立ちます。
■製品価格
こちらも判断に重要な点と思います。
ハイエンドなLudicrous AFになると、50mlで10,000円超え!!
高い!!ですが、次に見るポイントは 走行距離あたりの価格。
■100kmあたりの金額
下記の比較表で見比べてみてください!
実はハイエンドなルブに近づくほど、耐久性もあがるため、走行距離が伸びていきます。
そうするとハイエンドなルブも意外にそこまでの価格差がなく、しかも最高のパフォーマンスが得られるとなると気になってきませんか?
こんな人にはこんなルブ
ルブの種類についてはわかったけど、実際自分はどのルブが合うの?
という方のために、まとめてみました。
Ludicrous AF lube
性能プラス、耐久性の高さは摩耗具合の低さにもつながりドライブトレインパーツの寿命にもつながります。
変速のスムース(静か)さはピカイチ。
レースでタイムを追求する方、ヒルクライムで少しでも軽くしたい方、
ブルベ、グラベル混じりのグランフォンドなど長距離イベントへ参加する方、
いい機材で重量面、抵抗面での軽さを追求する方はこれ一択で間違いありません。
クッション性能も備えるため、機材の摩耗を減らす効果も。レース機材を長く維持するのにも重要な要素です。
HYDRODYNAMIC Lube
こちらもLudicrous Lube登場までは第一戦で活躍していたルブ。
価格はLudicrousの半分以下。
同じオールウェザー系ですが、少しウェットで汚れもつきやすい。
Ludicrousほどではないですが、ドライブトレイン周りがワングレードアップしたような体感ができます。
コストとパフォーマンスのバランスをとりたい方はこちら
C3 CERAMIC LUBE DRY
こちらでも十分軽さは体感できます。
耐久性面で少し物足りなさを感じるかもしれません。
晴れた日メインの週末ライド、一度に乗る距離は短くて、頻繁に洗車をする方、
ハイエンドなものを頻度高く使用するのがもったいないという方は、このルブをマメにという使い方がおすすめ。
Ludicrous AF
HYDRODYNAMIC Lube
C3 CERAMIC LUBE WET
雨、泥、砂、ヘビーなコンディションでライドが求められるならこの3択になります。
Ludicrous AFをトップに耐久性が高まり、また抵抗も減らせます。
道なき道、コンディションを選ばず突き進む方向け
もうすこし、マニアックに掘り下げてみたい方向け
ルブ用語集
セラミック粒子、特殊ポリマー、極圧添加剤とかいろいろなんかこだわって入ってそうだけど、実際それがどんな性能なのか?
どれがいいやつなん?と気になることはありませんか?
潤滑系成分(マックオフに採用されているもの)
通常はオイルの添加剤に使用される、潤滑性能の向上剤
通常のポリマーと異なり、極圧状態でも破壊されにくい特別に配合されたポリマー。
摩擦低減性能だけでなく、クッション性能も高い。
そのため、速いのはもちろんスプロケや、チェーンの摩耗も減らせるのでパーツの長持ちにもつながる。長い目でみると安い?
古性優作選手(2021KEIRINグランプリ覇者、G1高松宮記念杯競輪2022、2023共に優勝)のコメントでもこのクッション性について触れられていました。
抵抗が低く、クッション性も備えて、性能はハイエンド。
その代わりに非常に高価になってしまいます。
LUDICROUS AFは次に記載するエステルオイルを使用しながら、特殊ポリマーをメインにすることで最速に振り切った高価なルブになります。
イオン的に金属表面に定着するため、強い油膜保持性能を発揮。
雨や泥に非常に流されにくい性質をもつ。
極圧添加剤の一種。摩擦低減効果も併せ持つ。PTFEやフッ素と比較して劣化が少ない。
一般的な潤滑オイル。
潤滑性能の比較としては
エステルオイル>合成エステル>化学合成オイル>合成オイル となる。
強い油膜を保持。メタノールと混合させて、ピンの内部まで浸透させて潤滑成分を定着。
メタノールは蒸発して、潤滑成分のグリセリンが残る。
オイルベースに比べて耐久性は減ってしまう。
その他潤滑に使用される成分(マックオフのラインナップにはないもの)
ウェット系
増粘剤を加えてウェットコンディションに特化。抵抗は増。
低表面張力の浸透性の高いオイル。
メーカーによって拭き取りを推奨したり、薄い油膜を作ったり。
浸透性は高くベタつきもすくなく、ドライに寄せているが、耐久性が低い。
上記2つの間を狙った設計。
摩擦を減らす効果が高い反面、水で流れやすい。耐久性を持たせるには相反する粘度を上げる(抵抗増)成分を加える必要がある。
ドライ系
乾燥した潤滑成分。単体だと耐久性にかけるため、配合がメーカーの腕の見せどころ。
これらをグリスや溶剤と組み合わせて使用。
デュポン社が設計した通称テフロンの中のひとつ。
フッ素樹脂でも特に安定した構造で、耐熱性、低摩擦係数が特徴。
つまり、テフロンの中でも潤滑に適したのがPTFE。
圧力には弱く変形するため、効果が短い
乾燥した被膜を形成。極端に汚れにくいが耐久性も少ない。
フッ素樹脂を定着させるために配合されることが多い。
ロウソクのロウの部分。こちらも耐久性に欠ける
その他添加物
■極圧添加剤
金属と金属が点で接触する部分の摩擦と、摩耗を低減する成分。種類が多く、性能やコストも様々。
マックオフ製品には全て使用される。
Muc-off チェーンルブラインナップ
|
||||
製品名 |
LUDICRIOUS AF |
HYDRO
|
C3 DRY CERAMIC LUBE |
C3 WET CERAMIC LUBE |
価格 | ¥9,900(税込)50ml | ¥4,070(税込)50ml | ¥1,980(税込)50ml | ¥1,980(税込)50ml |
特徴 | 高いパフォーマンスを発揮したいレーサー向けのルブ。 オールウェザーコンディションルブで、 抵抗を極限まで減らして、世界最速のルブに。 |
チームスカイとの共同開発により生まれたルブ。 全てのコンディションに対応。 Ludicrous AFに比べるとWETルブに近い粘度。 グランツールで数々の勝利を残してきた。 |
セラミック粒子を配合した ドライコンディション用ルブ。 汚れにくく、抵抗も低いため、 スポーツサイクリストに一番人気のルブ。 120ml/300ml/1Lもラインナップ |
セラミック粒子を配合した ウェットコンディション用ルブ。 雨の日でなくとも、MTBやグラベルライドなどで 水たまりも突破するようなライドに。 120ml/300ml/1Lもラインナップ |
潤滑方法/コンディション | オイル/オールウェザー | オイル/オールウェザー | グリス/ドライ | オイル/ウェット |
潤滑主成分 | エステルオイルと特殊ポリマーの配合。非常に高価な配合 | エステルオイル | グリセリン | 化学合成オイル |
極圧添加剤 |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
|
|||
製品名 |
ALL WEATHER LUBE |
DRY LUBE |
WET LUBE |
価格 | ¥1,760(税込)50ml | ¥1,540(税込)50ml | ¥1,540(税込)50ml |
特徴 | 雨やグラベルなどの悪路走行でもしっかりとコーティングが持続します。 雨でも関係ない!自転車ツーキニストにもおすすめ |
スタンダードな ドライコンディション用ルブ。 120ml/1Lもラインナップ |
スタンダードな ウェットコンディション用ルブ。 120ml/1Lもラインナップ |
潤滑方法/コンディション | オイル/オールウェザー | グリス/ドライ | オイル/ウェット |
潤滑主成分 | 化学合成オイル | グリセリン | 化学合成オイル |
極圧添加剤 |
◯ | ◯ | ◯ |