ヘルメット選びでは、重量、通気性、エアロ性能が気になります。
ただ、実際に使い分けてみると、それだけでは決めきれません。
どの速度で走ることが多いのか。
上りが多いのか、平坦が多いのか。
暑さを避けたいのか、エアロ感を優先したいのか。
AirBreaker 2.0とGameChanger 2.0は、どちらもABUSのハイエンドロードヘルメットです。
どちらが上というより、走る日によって合うモデルが変わります。
今回は、初代AirBreaker、初代GameChanger、AirBreaker 2.0、GameChanger 2.0を使ってきた立場から、フィット感、涼しさ、エアロ感、使い分けを比較します。
被りの深さと幅で変わる、安心感と前傾姿勢の取りやすさ
まず被り心地、サイズ感ですが、使用しているサイズは、どちらもMサイズです。
他社のヘルメットでもMサイズ、またはS/Mのような中間サイズを使うことが多いです。
頭の形としては、アジアンフィットだと少し広く、ユーロフィットだと少し痛みが出る。
その中間にあるグローバルフィットが、個人的にはちょうどよく感じます。
GameChanger 2.0にはアジアンフィットのような幅広のラウンドフィットもありますが、個人的には通常のモデルが好みです。

頭に合わせて形状が2種類から選べるのもABUSの嬉しいところ。
痛みや、動く感じがなく被ることが可能です。
それぞれのサイズ感
GameChanger 2.0は、やや浅めのフィット感のヘルメットです。
この浅さは悪い意味ではありません。
深い前傾姿勢を取ったときに首へ干渉しにくく、エアロポジションでもずれにくい印象です。

幅は痛みはありませんが、ヘルメットがほんのわずかに頭に触れているような気がします。
AirBreaker 2.0は、GameChanger 2.0よりも深く被れます。

GameChanger 2.0に比べ少し幅があり、GameChanger 2.0で感じたほんの少し当たる部分もありません。
頭をしっかり包む被り心地で、長時間でも使いやすいヘルメットです。
両モデル共通ですが、ヘルメットの深さは、後頭部のアジャスター位置でも変わります。
最後まで引き出せば深く被れます。

エアロポジションを取った際に首に当たる状態が好みではないため、どちらも中間ほどの位置で使用しています。
低速でも涼しいAirBreaker 2.0、速度が乗るほど活きるGameChanger 2.0
涼しさは、2つのモデルで性格が違います。
GameChanger 2.0は、25km/hを超えたあたりから徐々に風が入ってきます。
速度が上がるほど、前方から取り込んだ空気が内部を通っていく印象です。

一方で、ゆっくり走っているときは風の入り方が控えめです。
暑い中で30km/h以下の速度が続くと、ヘルメット内部に熱がこもりやすくなります。
初代GameChangerでは、下を向いたときに上部のインテークから風が流れ込んでいましたが、GameChanger 2.0では、その変化は少なくなっています。
これは欠点というより、空気を取り込むだけでなく、流していく方向に設計が進んだ結果だと感じます。

新しく設けられたおでこ部分のインテークが通常走行時の風を取り込み、速度が乗ると内部の空気が動きやすくなります。
一方AirBreaker 2.0は、低速でもしっかり風を取り込みます。
のんびりサイクリングしているとき。
苦手な上りを淡々と登っているとき。
速度が高くなくても、ヘルメット内部に空気が入ります。
ベンチレーションが多く、気温が上がっても熱がこもりにくい。
特に25℃を超える時期や、長い上りではAirBreaker 2.0の涼しさが分かりやすく出ます。

ただし、速度が35〜40km/h以上まで上がると、涼しさがさらに大きく増すというより、一定のところで落ち着きます。
低速から中速域での涼しさが、AirBreaker 2.0の分かりやすい強みです。
速度を問わず涼しく走りたいならAirBreaker 2.0。
速度が乗る場面でエアロ感と冷却のバランスを求めるならGameChanger 2.0。
使う速度域で、選び方が変わります。
エアロ効果は断定できないが、選びたくなる理由はある
エアロ効果については、正直なところ体感できていません。ただ、エアロヘルメットが好きな立場としては、GameChanger 2.0を選ぶタイミングが多くなっています。

AirBreaker 2.0は、40km/h以上で走っていると、風切り音が少し聞こえる場面があります。
一方で、GameChanger 2.0では風切り音が気になりません。
これだけで空力性能を語ることはできませんが、音がないことからもGameChanger 2.0のほうが高速域で空気を受け流しているのかなと思います。
このエアロ効果に関しては一度、比較テストしてみたい部分です。
安心して被れることが、ヘルメット選びの前提になる
ヘルメットを被る本来の目的は、安全性です。
一度事故にあってしまってから、安全への意識が高まったと思います。
涼しさやエアロ性能は大切ですが、まずは安心して被れること。
ここに関しては、AirBreaker 2.0もGameChanger 2.0も不安なく使えます。
どちらも内部にフレーム構造を持ち、万が一の落車時にヘルメットがばらけにくい作りです。


見た目だけで見ると、GameChanger 2.0のほうがシェル面積が多く、強そうに見えます。
一方でAirBreaker 2.0は、フレーム構造に加えてカーボンブレードを組み合わせることで、多くのベンチレーションを持ちながら強度を保っています。

内部を見ても、ABUSのヘルメットはシェルが緻密です。
隙間の少ない密度感があり、軽さや通気性だけに振っていないことが分かります。

実際に、100km/hを超えることもあるプロロードレースの現場でもABUSヘルメットは使用されています。
2026年シーズンは、Movistar Team、Alpecin-Premier Tech、Pinarello-Q36.5 Pro Cycling Teamの3チームがABUSを使用しています。

プロが使っているから絶対に安全、という単純な話ではありません。
ただ、高速域で走る現場に選ばれていることは、ヘルメットとしての総合性能を見るうえで大きな判断材料になります。
平坦ならGameChanger 2.0、山や暑い日はAirBreaker 2.0
個人的な使い分けは、かなりシンプルです。
ありきたりな答えになってしまいますが、
平坦を走る日はGameChanger 2.0。
山が多い日や、暑さが気になる日はAirBreaker 2.0。


その日のライドで、30km/h以上で走る時間がどれだけあるか。
これが選ぶときのひとつの基準となっています。
とはいってもエアロが好きなので、悩んだ時は見た目も好みなGameChanger 2.0を使用しています。
海外のサイクリストの投稿を見ていてもABUSヘルメットを被っているライダーをよく見かけ、最近のウェアを使用する今のロードスタイルにもレーシーなウェアにもに合います。
ただ、暑さに弱いので、25℃を超えるこれからの時期はAirBreaker 2.0の出番が増えそうです。
暑さを見越してピュアホワイトを選んだこともあり、夏場のロングライドやヒルクライムではこちらを使う時間が長くなりそうです。

どちらか一方だけを選ぶなら、普段走るコースで考えるのが分かりやすいです。
平坦が多く、30km/h以上で走る時間が長い方はGameChanger 2.0。
上りが多く、暑い時期でも快適に走りたい方はAirBreaker 2.0。
がおすすめです。
ありきたりな結論になってしまいましたが、ヘルメット選びの参考になれば幸いです。





















