製品開発において、もっとも重要なのが「テスト」のプロセスです。
Muc-Off(マックオフ)は、すべてのサイクリストが安心して最適な潤滑剤を選べるよう、自社テストだけでなく、第三者機関による公平なテストを行っています。
複数のデータや異なる視点からの検証結果を組み合わせることで初めて、実際に発揮する真のパフォーマンスを確かな事実として証明できます。

2026年3月に登場した新世代チェーンワックス「Dark Energy Chain Wax(ダークエナジー・チェーンワックス)」も同様に、あらゆる検証を行い、その高い性能を証明しています。
開発目標:3つの要素を最適に両立
Dark Energy Chain Waxの開発においては、以下の3つの主要領域で、市販されている主要な「リキッドタイプ(ボトル入り)のワックス」を対象に他社比較テストを実施しました。
耐久性のテスト(社内テスト + プロライダーによる実走テスト)
駆動効率のテスト(社内テスト + 第三者機関テスト)
耐摩耗性のテスト(社内テスト + 第三者機関テスト)

この比較テストは、市販されている主要な「リキッドタイプ(ボトル入り)のワックス」を対象に、以下の3つの主要領域でテストを行いました。
1. 駆動効率の検証(Efficiency Testing)
社内ダイナモメーターによる駆動効率テスト
Muc-Offの社内ダイナモメーター(動力計)でチェーンに一定の張力をかけた状態で、各社リキッドワックスの比較テストを行いました。

【すべての製品は以下の同一条件下でテストされました】
- チェーン仕様: Shimano M8100(116リンク)
- チェーンの下地処理: 超音波洗浄 > オーブン乾燥 > 各リンクへワックスを塗布 > 12時間の乾燥
- テスト方式: フルテンション(張力)テスト
- チェーンライン: ストレート(53/11T)
- ケイデンス: 95 rpm
- 周囲温度: 20°C
- 測定方法: 4時間にわたる平均値を測定

結果: Dark Energy Chain Waxがもっとも優れた駆動効率を記録。パワーロスはわずか「4.96W」に抑えられ、2位のSmoove Universal Chain Lube(5.02W)を僅差で上回りました。
第三者機関による駆動効率テスト
さらに、ドイツの「Bike Engineering(ロベルト・キューネン氏主宰)」にて、実際の自転車に近い「スラック(遊びのある)構成」を用いたダイナモメーターテストを実施。負荷条件を変え、より多角的なデータを検証しました。
【テスト条件】
- チェーン仕様: Shimano M8100(114リンク)
- チェーンの下地処理: 超音波洗浄 > オーブン乾燥 > 各リンクへワックスを塗布 > 12時間の乾燥
- テスト方式: 自転車の実際のセッティングを反映したスラックテスト構成
- チェーンライン: ストレート(32/17T)
- ケイデンス: 92 rpm
- 周囲温度: 19°C
- 測定方法: 370Wの負荷で60分間駆動(40分間の慣らし運転 + 20分間の本測定)

テストの結果、
Dark Energy Chain Waxは最もパワーロスの少ないクラスに位置し、トップとの差はわずか0.5W未満でした。
もちろん、パワーロスの少なさだけが製品の優劣を決めるのではなく、「耐久性」や「耐摩耗性」もきわめて重要な要素です。
2. 摩耗性の検証(Wear Testing)
社内トライボロジー(摩擦・摩耗)スクリーニング
Muc-OffのR&D(研究開発)チームは、校正されたトライボロジー試験機を用い、国際標準規格である「ASTM G133」に準拠した往復摺動(しゅうどう)摩耗テストを実施しました。

過酷な環境や実験室でのテストにおいて、他社競合製品(Silca Super Secret Chain Lube)を大きく上回る数値を記録しました。
| テスト種類 | テスト環境・条件 | Dark Energy の結果 | 競合(Silca)の結果 |
| 社内摩耗テスト(クリーン) | 2,700マイル走行後の摩耗量 | 0.09 mm (25%削減) | 0.12 mm |
| 社内摩耗テスト(ドライ汚染) | 砂埃を混入、2,700マイル走行後 | 0.14 mm (12.5%削減) | 0.16 mm |
| 第三者機関テスト(ESR Technology) | ASTM G133準拠 / 境界潤滑領域の摩耗体積 | 2.37 × 10⁵ µm³ (約5.6倍摩耗を抑制) | 13.38 × 10⁵ µm³ |




※この結果は、完全に管理された実験室での境界摩耗性能を示すものであり、実際のドライブトレイン全体の寿命をそのまま予測するものではなく、あくまで製品間の性能差を示す比較指標です。
実走行による耐久性テスト
社内チーム/プロチームによる耐久性テストを実施

ロードバイク、グラベルバイク、マウンテンバイクの各分野で実際に一定距離を走行し、騒音、汚染耐性、再塗布のタイミングなどを細かく記録。
さらにプロライダーやメカニック、パフォーマンススタッフが実際のレースやトレーニングに導入し、リアルな使用感のフィードバックを行っています。
実戦でも効果を発揮

実際のレースでもDark Energy Chain Waxを使用し数々の成績を残しています。
ルーク・ランペルティがパリ~ニース(第1ステージ)1位
ノエミ・リュエッグがサントス・ウィメンズ・ツアー・ダウンアンダー(第3ステージ)1位
トビアス・ルンド・アンドレセンがティレーノ~アドリアティコ(第3ステージ)1位
ポール・セイシャスがストラーデ・ビアンケ 2位
ハリー・スウィーニーがサントス・ツアー・ダウンアンダー 総合3位
これらの活躍は、私たちの成長の軌跡を如実に物語るものであり、目標とするパフォーマンスを改めて証明するものでした。
しかし、これらのテストは始まりにすぎず、これが全てというわけではありません。
常に研究、開発を重ね、さらなるブラッシュアップを行っています。
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