作業台の上に、ブルックス製の革製自転車サドル、丸いステッカーのロール、黄色いコーヒーカップ、そしてハンマーが置かれている。.

【BROOKS】BESPOKED OSAKAで魅せた、150年以上の伝統と現代サイクリングへのアプローチ

10月23日〜25日にかけて、大阪市港区の赤レンガ倉庫「GLION MUSEUM(ジーライオン ミュージアム)」において、ハンドメイド自転車の国際的な祭典「BESPOKED OSAKA 2026」が開催されました。

レンガ造りの建物の間の入り口の上に、大きな白い文字でBESPOKEDと書かれた黒いバナーが掲げられている。.

イギリスやドイツなどで開催されてきた本イベントのアジア初上陸となり、会場には国内外から70を超える独立系フレームビルダーやブランドが集結。

その中で、イギリスの老舗サドル・レザープロダクトブランド「BROOKS ENGLAND(ブルックス)」が出展し、伝統的なレザーサドルからバイクパッキングバッグに至るまで、ブランドの「今」を体現するプロダクト群を披露しました。


BROOKSの歴史と職人技の継承

BROOKSは1866年、イギリス・バーミンガムで創業した世界的なレザーサドルブランドです。
150年以上にわたり、一貫して上質なレザーと職人の手作業によるサドル製造を行い続けています。

天然皮革を用いたレザーサドルは、使い込むほどに騎乗者の体型に合わせて馴染み、唯一無二のフィット感を生み出すことで知られています。
一方で、厳選された一枚革の成形や、スチール・チタンレールへのリベット留め工程は、現在も熟練した職人の手を必要とする極めて繊細な作業です。

青い作業着を着た男性が、ハンマーを使って革製の自転車用サドルを組み立てている。.

BROOKSの製造工程では、革の厚みや密度の選定、成形後の自然乾燥にいたるまで高い精度が求められます。特にフラッグシップモデル「B17」や「SWIFT」に見られる手打ちの銅リベットは、職人が一つひとつハンマーで叩き潰して固定する伝統工芸的な手法であり、美しさと高い耐久性を両立させています。


大きな注目を浴びた、職人の手による修理を目の前で!

今回のBROOKSブースで最大のハイライトと言えるのが、熟練職人によるライブメンテナンスです!

今回サービスを行った職人は、アメリカ・フィラデルフィアのショップ Transport Cycles のサイモンさん。アメリカで唯一リペアサービスを行う職人で、15年アメリカでリペアを行っています。

眼鏡をかけ、黄色い野球帽をかぶり、茶色の革製の自転車用サドルを抱えている男性。.

長年愛用して馴染んだ自分のBROOKSレザーサドルを会場に持参すると、
その場で職人がリベットを無償で打ち直してくれるという超貴重なスペシャル体験が用意されました。
希望者には、サイモンさんお手製のハートのリベットを打ち込んでくれる粋なサービスまで!

実際、レールが折れてしまったサドルを持ってブースへお越しになった方がいらっしゃいました。

来場者が見守る中、その場で修理を施工。
長年乗り込まれて自分の体に馴染んだレザーの風合いはそのままに、見事生まれ変わりました。

「壊れたら新品に買い替える」量産品にはない、手入れして長く使い続けられるレザーサドルならではの醍醐味です。これまで以上にお客様にとって特別な愛着が湧く一品になったと思います。

青い布のロールの上に、ペンチ、ハンマー、ドライバーなど、さまざまな手工具が置かれている。.

日本でもレザーサドルの修理が可能です!
「レールにヒビが…」「代わりに革が痩せてリベットが浮いてひっかかる」など、気になる箇所がありましたらお近くの取扱店や弊社に直接ご連絡ください!


ビルダーカスタムを支えるBROOKSパーツ

今回、世界中のフレームビルダーが制作したショーバイクの多くにBROOKSサドルが採用されていました。ブース内では、限定カラーのレザーサドルや、ビルダーのコンセプトに合わせてリベットの種類(銅・アルミ・ブラック)を選定したカスタムサドルも展示されました。

フレームの塗装や金属チューブの質感、レザーのエイジングをトータルで調和させる提案は、ビルダー系イベントならではの存在感を示していました。


バイクパッキングシリーズの展開「Travelling Bags」

近年のライディングスタイルの進化における象徴的な展開として、新たに登場した「Travelling Bags」シリーズのフルラインナップ展示も見逃せません。

ピーチ色の自転車に、ブルックス製のハンドルバーバッグと、それに合わせたリアラックバッグが取り付けられています。.

Travelling Bagsは、超溶着加工によるIPX6等級の完全防水性能を備えながら、BROOKSらしいシックで落ち着いたカラーリングとミニマルなデザインを特徴としています。

ハンドルバーバッグ、サドルバッグ、そしてパニアバッグまで、あらゆるバイクジオメトリとツーリングスタイルに対応。
会場ではランドナーバイクにと共に展示され、耐候性と固定力の高さ、内装配線やライト取り付けに配慮した細部のディテールが来場者の注目を集めていました。


伝統的なクラフトマンシップと、現代サイクリングの革新

今回の「BESPOKED OSAKA 2026」におけるBROOKSのブースは、伝統を継承しながらも現代のバイクツーリングやグラベルシーンに真摯に向き合う姿を余すところなく伝える場となりました。

150年以上の歴史に裏打ちされたレザー加工技術を守り続ける一方で、天然ゴムを用いた「CAMBIUM」の開発、カーボン構造との融合、完全防水バイクパッキングギアの展開に至るまで、彼らの視線は常にサイクリストの新たな体験に向けられています。

金属メッシュのスタンドに商品タグと自転車用サドル2つが展示された、ブルックスの店頭ディスプレイ。.

単なるクラシックブランドとしてではなく、時代を超えて進化し続ける「真のライフスタイル&パフォーマンスブランド」としてのBROOKSの価値を証明する場でもあったのではないでしょうか。