スポーツバイク用
フロントライト(前照灯)の選び方
600ルーメン以上編
フロントライトを選ぶポイントとしては大きく3つ



・明るさ(どれだけの光量があるか)
・配光パターン(光をどう配置するか)
・バッテリー容量(どれだけ光ってくれるか)
の3つがあります。
20km/h以上は600ルーメン以上を
過去にもLEZYNEの製品リリース時に詳細をアップしています。
その時にも触れましたが、速度域20km/h以上で走行するスポーツバイクでは
・600ルーメン以上の設定があること
・そのうえでその時間が何時間取れるか
で見るポイントがありました。
今回はスポーツバイク用の前照灯で600ルーメン以上のライトをチェックしていきたいと思います。


メーカー比較
早速、他社含めて比較表を作成してみました。
ダイアテック製品からはLEZYNE、KNOG。
あとは今回日本でライトと言えばのCATEYEさんも加えさせてもらいました。
※クリックすると拡大できます。

LEZYNE
アメリカのサンルイスオビスポで製品は開発される。創業17年。
カリフォルニアの真っ直ぐな道、海沿いのワインディングロード、シングルトラックなど、スポーツバイクをベースとした開発を行い、スポーツライトに求められる機能を盛り込んでいる。
台湾自社工場での生産など、すべてインハウスで完結できる強みがある。
KNOG
オーストラリア メルボルン、創業21年
プロダクトデザイナーが立ち上げたブランドで、サイクルアクセサリーの中では、デザインセンスが突出している。使い勝手や、機能を、シンプルでかっこいい設計に落とし込むのが得意。
人をあっと言わせたり、いいねと喜んでもらえることがモチベーション。
メルボルンの大都会、郊外に行くと大自然が広がるようなフィールドで開発されるため、アーバン、ロードをメインとした製品が多い
CATEYE
日本ブランド。創業60年以上。
日本でライトと言えばCATEYE。圧倒的信頼性。
リフレクターの開発からスタートして、日本の自転車における歴史と共に自転車のライトを開発。
近年では、VOLTシリーズ、AMPPシリーズなど、ヒットアイテムを生み出し、マーケットリーダーとして君臨する。
パッケージや、カタログから分かることは?
◯パッケージやカタログから拾えるデータで必ず確認できるのは
・明るさ=ルーメン
△載っていたりいなかったりするのは
・バッテリー容量
多くの場合はランタイム(稼働時間)として記載されています。
×実際に使わないと分からないのは
・配光パターン
お店のPOP等では出ていたりしますが、これは使わないと分からない

ルーメン
では、ルーメンの選び方を。
スポーツバイクなら600ルーメン以上の設定があるものを選びましょう。
ルーメンて何?は下記リンクより
光源が発する、光束の総量になるので、これは多いほうがたくさん光を発するライトになります。
ただ、実際に見て明るいと感じるかどうかは、この後に続く配光パターンによって変わってきます。
バッテリー容量
ルーメンに次に大事なのがバッテリー容量。
ルーメンが大きくなると、それに合わせてバッテリー容量も大きくなっていきます。
バッテリーが大きいと
・最大ルーメンで使わない場合も、ランタイムが長くなること。
例えばLEZYNEの600ルーメン(1900mAh)のライトを選ぶと、600ルーメンで2時間。
1200ルーメン(3800mAh)のライトを選ぶと、600ルーメンで4時間と倍に。
あとは重量や、ボディサイズとのバランスになってくるので、その兼ね合いで決めましょう。

配光パターン
これは光源から発する光束(ルーメン)をどっちに向けて飛ばしていくかの設計になります。
これはメーカーによって味付けがかなり異なります。
実際に点灯してみた場合の特徴は追ってレポートさせていただきます。

各メーカーの特徴と強み
各メーカーともに、ルーメン、バッテリー容量等共通のスペックは拾えますが特徴が出るのはそれ以外の部分。
それぞれの開発する国や、メーカーの成り立ち等からその特徴は変わってきます。
LEZYNEのフロントライト

LEZYNEはロード、グラベル、MTBといった、カリフォルニアのロケーションから生まれた、スポーツバイク専用設計。
3つの強み
・耐衝撃、防水IPX7、防塵
落としたり水没しても大丈夫
・高い放熱性
多LED化することで熱を持たせない:照射の効率UP。
本体が熱くなりにくい
・外部給電可能
バッテリー切れへの備えバッテリー切れ寸前でFEMTOモードで延命。
本当に切れた場合でも、モバイルバッテリーから給電しながら使用が可能
その他ポイント
・配光の効率化
・ハイエンドバイクと同じ6061アルミを採用。
・豊富なラインナップ(600ルーメン以上で7つ)
・豊富なマウントオプション
こんな人にオススメ
・アメリカ系ブランドのバイクで、世界観を統一したい。
・とにかく丈夫に使えて、保証も安心な製品がいい。
・ロングライドの出先のバッテリー切れが心配
KNOGのフロントライト

KNOGは、現代的なビルが立ち並び、自然と街とが混在する、メルボルンを背景にしたものづくり。
自転車レーン、路面電車、車も多い街中では視認性と、被視認性の両方を押さえる必要がある。
3つの強み
・コンパクトボディ
高密度バッテリーを採用。
コンパクトなボディながら3350-5000mAhのバッテリーを備える。
・スマートなマウント
上下にマウントが付けられるので、どっちにつけてもライトが正位置で取付可能。
900ルーメン以上は、Go-Proマウントが付属。サイコン下に美しく取り付け可能。
・デザイン性
形、素材、使い勝手をバランスよく美しく。
6061アルミと、シリコンを組み合わせた設計。
その他ポイント
・配光パターンは、4-6LEDでレンズのスリットを変えることで、スポットとワイドをカバー。
・点灯3パターン、点滅3パターンをダブルクリックで点灯、点滅切り替えで、モードを見失わない。
ボタンが大きく押しやすく、分かりやすいインジケーター表示。
・クリップマウントで、前後位置調整が可能。
・600、900、1300ルーメンの3種類
・IP67の防水、防塵
こんな人にオススメ
・ライトをスッキリと取り付けたい。自転車との一体感を大切にしたい
・複数の自転車で使いまわして、マウントのバリエーションがほしい
・モード操作をシンプルに行いたい
CATEYEのフロントライト

CATEYEはライトメーカーとしては、歴史も長い。
高い品質管理で築き上げた高い信用。
3つの強み
・安心、安全
日本メーカー品質で安心、安全のブランド確立
・スライド式のマウントで簡単脱着
確実に固定ができるフレックスタイトブラケット。
・分かりやすさ
必要な情報へのアクセスがしやすい。
各モデルの比較も分かりやすい
モードも各モデルで統一されていて分かりやすい
その他ポイント
・VOLTシリーズはカートリッジバッテリー式でバッテリーの取り替えが可能。
バッテリーカートリッジ式が他に少ないため
ロングライド、ブルベ層の支持を得ている。
・どこでも手に入る
高いシェアで、あらゆるお店に置いてあり手に入れやすい
・オプションパーツが豊富
こんな人にオススメ
・いろいろあるライト選びを失敗したくない
・スライド式でパッと取り外せるライトがいい
・ブラケットなどの拡張性、実用性が重要
ノーブランド品のハイスペックな商品は?
その他無数にライトブランドは存在していますが、600ルーメン以上のライトをきちんと作っているメーカーは数は多くありません。
ハイスペックなノーブランド品もネット上で多数存在していますが、ハイパワーは同時に発火等、安全上のリスクも抱えています。
また記載スペック通りの性能が出ているか等、ハズレも多く存在します。
10年以上続くメーカーと、出ては消えていくメーカーでは、そのあたりの安心・安全な部分への備えが十分かという点でも判断できます。
まとめ
スポーツバイク用ライトの選び方のまとめとしては
・600ルーメン以上の設定があるか
・メインで使用するルーメンでの必要なランタイム
そして乗り方に適した
・配光パターン
・マウント方法
・防水、防塵性能
・サイズ、重量
を参考に選ぶようにしましょう。