ヒルクライムの監督 筧 五郎が選ぶ本気のR5

富士ヒルクライムに向けて、筧 五郎さんが選んだバイクはCervélo R5。

今回は、サイズ48から51へ乗り換えた理由と、富士ヒルを意識したパーツアッセンブルを紹介します。

48には48の良さがあり、51には51の良さがあります。
48/51どちらが優れているかではなく、何を重視して走るかで選び方は変わります。

身長 168cm 他社で50サイズが適正で、48サイズ/51サイズどちらにしようか迷っている方に読んでもらいたいです。


サイズ48は、ヒルクライムで軽さを生かせる選択

筧さんはこれまで、R5のサイズ48に乗っていました。

48の魅力は、フレームサイズが小さいぶん軽量に仕上げやすいこと。
ヒルクライムでは、この軽さが登坂時の反応につながります。

また、ハンドル位置を低くしやすい点も大きなメリットです。
低いポジションを無理なく取れるピュアクライマーにとって、48は今でも有力な選択肢です。


サイズ51は、振りやすさと安定感を高める選択

今回、筧さんが選んだのはサイズ51。

理由は、バイクを振った時の安定感と、全体のバランスの良さです。
ダンシングで左右に振った時も重心が安定しやすく、リズムよく踏み続けやすくなります。

下りでの安定感も51の強みです。
富士ヒルだけでなく、沖縄のようにアップダウンや下りを含むコースでは、このバランスの良さが走りを支えます。


48から51へ変えた理由は、走り方に合わせた最適化

今回のサイズ変更は、48に不満があったからではありません。

純粋にヒルクライムだけを考えるなら、筧さんにとって48は今でも魅力のあるサイズです。
軽く、ハンドルを低くしやすく、上りに特化した走りに向いています。

一方で、1台でマルチに使うなら51。
上りだけでなく、下りを含むロングライドや幅広いコースを考えると、51のバランスが合っていました。

筧さんが51を選んだのは、軽さだけでなく、踏み続けやすさ、振りやすさ、下りの安定感まで含めて考えたからです。
サイズ選びは数値だけではなく、自分の走り方に合うバランスを見つけることにつながります。


SES 4.5 PROで、上りの軽さと後半の伸びを両立

ホイールにはENVE SES 4.5 PROを使用。

富士ヒルでは軽さが重要ですが、最後まで失速しにくいことも同じくらい大切です。
SES 4.5 PROは、上りでの軽さと、スピードが乗る区間での伸びを両立させています。

後半の平坦気味な区間で踏み直した時、ホイールが進む感覚はタイムにも影響します。
軽さだけに寄せすぎないことで、最後まで脚を残しやすくなります。


レバー位置とギア比で、踏み続けやすい姿勢を作る

セッティングでは、レバーをやや上げる、いわゆる「しゃくる」方向に調整しています。

上りではブラケットを握る時間が長くなります。
レバーを上げることで手の収まりが良くなり、上体を支えやすくなります。

ギアはアウターを52Tから50Tへ変更。
チェーンラインを真っ直ぐに近づけやすく、ギアもクロスで使いやすくなります。

細かな勾配変化に合わせてケイデンスを整えやすくなるため、最後までリズムを崩しにくくなります。


29cタイヤと空気圧で、荒れた路面にも備える

タイヤはENVE SES TIRE 29cを使用。

体重59kgの筧さんは、フロント4.4bar、リア4.5barに設定。
路面が良くない場合は、リム打ちを防ぐために空気圧を少し上げる判断も有効です。

ヒルクライムでは、転がりや軽さだけでなく、トラブルなく走り切ることも重要です。
29cタイヤのエアボリュームを生かしながら、安心して踏み続けられる走りにつなげています。


本気で登るためのR5は、軽さだけで決まらない

筧 五郎さんが選んだR5は、富士ヒルに向けて細部まで考えられた一台です。

サイズ48は、軽さと低いポジションを生かせるヒルクライム向けの選択。
サイズ51は、振りやすさ、バランス、下りの安定感を高める選択です。

SES 4.5 PRO、50Tアウター、レバー位置、29cタイヤ、空気圧。
それぞれの調整は小さく見えても、すべてが最後まで踏み続けるためのこだわりにつながっています。

本気で登るためのバイクは、軽さだけでは完成しません。
数値、体感、コースに合わせた判断を積み重ねることで、富士ヒルで力を出し切りやすいR5へ仕上がります。