3年ぶりのMuc-Off
先日、3年ぶりにMuc-Offの本社に訪問する事ができました。
この3年間の間に、各社激動の中、急激に成長したMuc-Offの背景にふれることができたので少しずつ紹介したいと思います。
久しぶりに訪問した社屋は少し様子が変わっていた。
いろいろな会社が入っているビジネスセンターのようなところの中にあったけど、場所が変わっていた。
Muc-Offカーと、Muc-Offカラーの門がお出迎え。


心臓部のR&D(研究開発部門)
このヘッドフィスから反対側に少し歩いた所に、何の看板も出ていないオフィスがあり、ドアを開けると、その中はR&Dセンターに。
ここで、様々な製品がテストされ開発されている。

働き方の最先端
特に、ルブカテゴリーの開発で、ありとあらゆるチェーン、他社ルブ含めてここでテストされている。
以前訪問した時にいた、博士のようなおじさんがいなかったので、聞いてみると、
彼が引き続きR&Dのトップで、今はコロナ禍で自宅農場内にR&Dの施設を作り24時間体制でまわせる体制を作って開発をしているとのこと。
従業員もまだリモートの人もいて、会社も人が行き交うような感じではないが、これまでのような会社にずっといてということもなく
いろいろな働き方を取り入れながら勝っていっているブランドという強さを感じた。

最先端の計測マシーンたち
たくさんのチェーンが吊るしてあり、他社含めた様々なルブを施工し、実際に走ったもの、負荷をかけた後のものなど細分化してデータを徹底的に集めている。
・ダイナモメーター(ずっと回っているやつ)を用いてチェーンがどれだけスムースにまわるか

・トライボロジー(すごく繊細な高そうな機械)を用いたギアとチェーンの間の摩擦

・チェーン表面の摩耗を調べる顕微鏡。摩耗を調べる精度は1000分の1

・3Dプリンター。ケミカル以外のいろいろな立体物を作る際はまずこれから。
以前、テスト的に発表していたビッグプーリーもこれで削り出されていた。

などなど、詳しいことは何にも分からないが、最先端で高そうな機器がこのR&Dにすべて詰まっていて、
結果も出し続けているMuc-Offにとって心臓的な部署とも言えるだろう。
担当のルイスさんも、話をしてくれている間、数分おきにタイマーが鳴っては、話すをやめて、ダイナモメーターの計測を行っていた。
SKY、現INEOSも興味津々でデータを取りに来るそう。
Muc-Offメンバーに共通して感じるのは、とにかく非常に真面目であること。
ポップなパッケージからは想像つかないくらい本当に皆きっちりしておりプロだと感じる。
R&Dが導き出したチェーンの最適化プログラム
いかにチェーンを脱脂して、ルブを入れて最大効率化させるのか。
超音波洗浄機で脱脂して、再び超音波洗浄機でルブを浸透させるというプロセスを経るためのキットも。
50mlで10,000円もするLudicrous Lubeの1L缶があり、この中で浸透させるよう。
結果としては、効率のよい注油が行われて、コストも大幅に下げられるとのこと。
(でもこのルブをドボドボとこの中に入れるのは勇気がいりそう…。)

このLudicrous AFもこのR&Dセンターで開発をした後、第三者機関のテストを経て、INEOSやEFの選手達が使ってまたテストというサイクルを繰り返して、3年の開発期間を経て完成。
東京オリンピックの英国サイクリングチームが、ロード、トラックはもちろん、BMX、MTBとあらゆる競技で12個のメダルを獲得するのを影で支えていた。
Ludicrous AFの詳しいテスト結果を見ると、このR&Dセンターでどんなことを調べているのかが分かる。


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