Team Visma | Lease a Bikeは、直近のワールドツアーおよび主要レースにおいて、男女トップチームからデベロップメント(U23)チームに至るまで、複数のステージ優勝や上位入賞を収めました。
これらの成績の背景には、単に選手のコンディションだけでなく、コース特性に応じてCervéloの「R5」「S5」「P5」という3つのモデルを使い分ける、チームの機材戦略があります。

■ 3モデルが支えた直近の主要レース成績(一部抜粋)
- 【R5】山岳・アップダウンレイアウト
- ジロ・ネクストジェン(U23):ティベ・タイリュー(第2ステージ 2位)、
- ヤルネ・ヴァン・ケルクホーヴ(第5ステージ優勝&総合首位獲得)

- 【S5】平坦・スプリント・高速レイアウト
- ツール・ド・スイス(女子):フェムケ・デフリース(第1ステージ優勝)
- ボルタ・ア・カタルーニャ(女子):マリアンヌ・フォス(第3ステージ優勝)ニエンケ・フェーンホーフェン(第1ステージ優勝)
- ルート・ドクシタニー:アクセル・ジングレ(スプリントで2度の3位)

- 【P5】タイムトライアル
- ツール・ド・スイス(男女):ウィルコ・ケルデルマン、フェムケ・デフリースらのTT好走
疲労の蓄積を抑え、登坂での出力を維持する「R5」
若手登竜門であるジロ・ネクストジェンの第2ステージや第5ステージなど、起伏の厳しいレイアウトにおいて投入されたのが「R5」です。
単なる重量の軽さだけでなく、長丁場でライダーの出力を維持するための設計が施されています。

- 1日を通して脚を残すための「しなやかさ」:フレーム全体のカーボン積層を調整し、ペダリング時に適度なしなりを持たせています。これにより、疲労が蓄積した局面においてもペダリングのリズムを維持しやすくなります。
- 「ヘッド剛性の引き算」による下りの安定感:プロからのフィードバックに基づき、フロントフォークからヘッド周辺にかけての剛性を意図的に調整しています。これにより、荒れた路面や高速ダウンヒルにおいて前輪が路面を捉えやすく、ライダーの上半身に伝わる突き上げを緩和します。
スプリントと高速巡航での空気抵抗を削減する「S5」
マリアンヌ・フォスらがカタルーニャで制した平坦・スプリントステージや、アクセル・ジングレが上位に絡んだ高速レイアウトにおいて選択されたのが、空力設計に特化した「S5」です。

- 独自の「V型ステム」による気流の誘導:前方からの気流を乱さず、ヘッド周辺からライダーの脚の間へ風を抜けさせる構造により、フロント周辺の空気抵抗を抑制します。
- スプリント時の出力ロス抑制:フレーム各部に配置された翼断面形状と高い剛性により、時速60kmを超えるゴールスプリントで踏み込んだ際、フレームの変形によるパワーロスを抑え、推進力へと変換します。
システム全体でタイムロスを防ぐタイムトライアルモデル「P5」
空気抵抗への対策が最も重要になるタイムトライアル。ウィルコ・ケルデルマンらがツール・ド・スイスで記録したタイムの背景には、TTバイク「P5」によるシステム全体の空力最適化があります。

- フレーム単体の空力追求:前輪に沿うようにえぐられたダウンチューブや、気流の剥離を防ぐトランケート(後端カット)形状を適材適所に採用し、物理的な空気抵抗を削減しています。
- ポジションの持続性を高めるコックピット:リ単位でのパッド高や角度調整が可能なコックピット構造により、ライダー自身が「最も空気抵抗の少ない姿勢(CdAの低減)」を構築し、長時間の維持を可能にするフィッティング機能を持たせています
まとめ
Team Visma | Lease a Bikeの成績は、一人のエースの力だけでなく、ステージごとのプロファイルを分析し、最もタイム短縮につながる機材を選択する合理的な運用体制によるものです。
登坂を含む長丁場で疲労の蓄積を抑え、出力をコントロールするR5。
平坦やスプリントでの空気抵抗を削減するS5。
単独走行における空力性能の最適化に特化したP5。
万能な1台に集約するのではなく、用途を明確に分けた3つのモデルを展開し、実際のレース環境に合わせて最適解を用意する。速さという結果を導き出すためのこの論理的なアプローチに、競技機材に対するCervéloの設計思想が表れています。






