インナーの選び方3ポイント
1. 素材の特徴を知る |
2.風に当たり続ける自転車では寒くても暑くてもダメ |
3. 適切な重ね着で快適に |
普段から着ているような着るだけで暖かいものから、スノーウェアやスポーツウェアなどインナーに関して各メーカーいろいろな考え方がありますが、我々の楽しむ自転車というスポーツは、少し特殊な環境です。
ペダリングをする事で、通常の移動スピードより速いスピードで移動をします。
その際、運動による体温上昇と冷たい風を多く受けながら進んでいく。
そのため、アウトドアブランドや衣料メーカーの物は流用しにくいと考えています。
なぜ流用出来ないのか、ASSOS視点でご紹介します。
インナーの役割
そもそもインナーをなぜ着るのでしょうか。
冬の寒さをしのぐためでもありますが、1番は汗を体に残さないために着用します。
そのため、ASSOSは夏を含めて1年中着用することをおすすめしています。
汗が残ってしまうと
雨などで濡れたまま外にいると寒いように、汗が体に残ってしまうと、汗が乾くタイミングで気化熱が発生し水分の周りの空気の温度が下がり、寒く感じます。
その結果、汗冷えを起こし暖かいウェアを着ていても寒いという現象が発生します。
インナーに使用される素材の特徴
冬のインナーに使用される素材の特徴をご紹介します。
どの素材も適切な環境で使用すれば快適に暖かく過ごすことが可能になります。
ウール
吸水性と保温性に優れますが、水分を乾かすスピードが遅いと言われています。
その為、インナーの吸水キャパシティーを超えてしまうと性能が著しく低下します。
レイヨン+テクノロジー
水分を熱に変えて温めるインナーも存在します。
少し汗ばむだけで保温し暖かいのが特徴です。薄くてもこの特性を発揮できるのが特徴です。
しかしこちらもインナーの吸水キャパシティーを超えてしまうと逆効果になってしまいます。
ASSOSのインナー
ASSOSのインナーは季節に合わせて生地の繊維や、厚みを調整し、各気温で快適に過ごせるように開発されています。
生地は基本的にポリプロピレン/エラスタン/カーボンファイバーから構成されており、温度に合わせて配合が変わります。
ULTRAZ WINTERのみ保温性を高めるためにウールが配合されています。
SKINLAYER繊維表
クライマレンジ | サマー | スプリング フォール | ウィンター | ウルトラズ ウィンター |
ポリプロピレン(PP) | 97% | 71% | 91% | 50% |
ポリアミド(PA) | 0% | 22% | 0% | 0% |
エラスタン(EA) | 0% | 4% | 6% | 6% |
カーボンファイバー(CA) | 3% | 3% | 3% | 3% |
ウール(WO) | 0% | 0% | 0% | 31% |
そしてどの温度帯のSKIN LAYERもポリプロピレンをメインで使用しています。
使用されるポリプロピレンは特殊な加工技術で糸自体は中空になっており、肌から出る水分を瞬時に外側に逃す特性があり、その水分を肌に戻さないのが特徴です。
その他のポリウレタンはエラスタンとも言われストレッチ性を高めます。
そしてカーボンファイバーも織り込まれており、消臭などのアンリバクテリア効果を発揮します。
同じデザインで暖かさがだけが変わるため、異なるクライマレンジのASSOSウェアと組み合わせても問題ありません。
インナーから考えるレイヤリング
このように季節毎で暖かさの変わるスキンレイヤーをクライマレンジごとに複数持っていると、ハードなライドで体温が上がる予定の時や、カフェライドなどゆっくりと走る予定の時などライドする気温や強度に応じた調整が可能です。
例えば
冬用ジャケット Mille GT WINTER JACKETを持っていて、追い込むライドではない場合、
12度前後
SKIN LIYER LS SPRING/FALL +Mille GT WINTER JACKET
8度前後
SKIN LIYER LS WINTER +Mille GT WINTER JACKET
5度前後
(0度になる場所がある)
SKIN LIYER LS ULTRAZ WINTER +Mille GT WINTER JACKET
このように使用環境に応じてアジャストが可能です。
冬用ウェアを着ていても寒いのはなぜか
冬の時期になると
ウィンターウェアを
着ているのだけど寒い…
とお問い合わせをいただくことがあります。
レイヤリングをおすすめしていますが、組み合わせに注意した方がいいレイヤリングパターンがあります。
寒いと感じられている方の話をよく聞くとASSOS以外の冬ウェアを使用されているケースがほとんどです。
ASSOS以外と組み合わせても問題ありませんが、それぞれの生地の特徴を知っておくことが重要です。
パターン1
SKIN LIYER + ウールアウター
このパターンは保水性が高く、溜めた水分の放出に時間のかかるウール素材のアウターが、スキンレイヤーから放出された汗(水分)を溜めこみ、放出が間に合っていない状況です。
その結果スキンレイヤーとアウターの間に汗が溜まり、走行中の風によって汗が乾き汗冷えを起こしている状態です。
汗をかきやすい場合はウールではない暖かい素材を使用しましょう。
パターン2
SKIN LIYER + 起毛アウター(ジャージ)+起毛アウター(ジャケット)
こちらは保温性の高い起毛素材が2重になることにより体温が逃げず、汗を多くかきインナーが水分を吸水しきれない状態。
起毛素材のアウターを1枚にし、その上から透湿性の高いウィンドジャケットなど防風素材を使用しましょう。
パターン3
WINTER JACKET+WINDシェルを着用しっぱなし
(走り始めや休憩時はOK 暖かくなってきたら抜くことをおすすめ)
WINTER JACKETから出た水蒸気が風に触れない為乾かず、ウィンドシェルとジャケットの間に汗(水分)が溜まジャケットの生地が目詰まりを起こしジャケットの性能が低下します。
走り始めはどうしても寒いもの。スタートしてからだが温まるまでや、休憩中に着用し、体温が上がり始め、暖かくなってきたら脱ぐことをおすすめします。
★透湿性のあるジレ・ジャケットは問題ないです!
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