Cerveloの本社へ訪れた際、スペシャルゲストとして、ヴィスマリースアバイクのワウト・ファン・アールトが登場!
今年のツールドフランス第21ステージでは新型S5に乗りステージ優勝。
新型S5の感想や、バイクのセッティングなどをインタビューしました。

その後バイクもチェック。プロならではの細かなこだわりなどを垣間見る事ができました。

インタビュー

新型S5は「さらに速く、さらに快適」
Q:新しいS5と前のS5を比べて、どのように感じていますか。
「信じがたいことだけれど、新しいS5は本当に速くなっています。特に今日のレースのように、プロトンの中で時速50kmを超えるようなスピード域だと、その違いをはっきり感じます。

見た目の変更点として一番大きいのは、新しいコックピットですね。フレア形状のハンドルバーを採用していて、これが手首や上半身により快適さを与えてくれています。

だから、前のS5よりも速く、そして快適です。僕らにとっては、またひとつ機材がアップグレードされたという印象です。」
ロードは56サイズ、シクロクロスだけ58サイズ
Q:バイクのサイズは何を使っていますか。
「56サイズに乗っています。ライド用のすべてのロードバイクは56ですね。例外はシクロクロスだけで、58サイズにしています。」


Q:シクロクロスだけ大きいサイズにしている理由は?
「シクロクロスは大きいほうが良いと確信しているからです。フレームのコントロールもしやすくなりますし、コーナリングも良くなると感じています。だからそうしています。」

ステムは140mm、ハンドル幅は380/420mm
Q:新しいS5になって、ステム長はどう変わりましたか。
「新しいS5では、ステムを長くする必要がありました。フレームのジオメトリが微妙に違っているので、今は140mmを使っています。以前は130mmだったので、そこから10mm伸ばした形です。」

Q:ハンドル幅はどれくらいですか。
「上ハンが380mmで、下ハンが420mmです。
正直、僕はこれでも“オールドファッション”なほうだと思っています。プロトンの中にはもっと狭いハンドルを使う選手がたくさんいますからね。360mmとか、もっと狭いものもあります。
でも僕は、スプリントや加速の時にもっとパワーを出したいので、ある程度の“てこ”が効く幅が欲しいんです。」

R5は本当に素晴らしい。ただし今のレースではS5を選ぶ場面が多い
Q:R5に乗ることはありますか?
「R5も乗ります。以前ほど頻繁ではありませんが、乗っています。R5は本来の目的である“登り”に関しては本当に素晴らしいバイクで、大好きです。

ただ、最近のプロトンはスピードが本当に速いので、山岳ステージでもS5の空力性能が必要になります。それに、今のS5は重量もすごく軽く仕上がっています。

だから残念ながらR5に乗る機会は減っていますが、登りにおいて最高のバイクであることに変わりはありません。平坦や下りが多いコースだと、どうしてもS5を選ぶことが多いですね。」
3〜4週間休む“普通のオフシーズン”
Q:あなたはロードもシクロクロスも走りますが、オフシーズンはどうしていますか。
「ここ数年は“普通の”オフシーズンを取っています。3〜4週間休んで、そこから再開する感じですね。」

Q:たった3〜4週間ですか!?
「はい。でも誰もそれ以上休みません。完全に2ヶ月も休んでしまうと、フィットネスを失いすぎるからです。

トレーニングを再開すると、僕はチームメイトよりも早くレース(シクロクロス)に復帰することになります。でもそれが僕のモチベーションになっています。
もし2ヶ月もレースのない期間があったら、次の目標が遠くなりすぎてやる気が出ません。シクロクロスがあることで、次の目標までの期間を埋めてくれますし、自分に適度なプレッシャーをかけてトレーニングを続けられます。」
どちらも好きだが…
Q:シクロクロスとロード、どちらが“楽しい”ですか。
「シクロクロスの方が楽しいですね。シクロクロスは毎分状況が変わるし、地形も変化します。ロードレースはもっとハードで、競技レベルも厳しいです。

もちろんロードも好きですが、エンターテインメントとして純粋に楽しいのはシクロクロスです。」

バイクチェック
バイクチェックをするタイミングにも恵まれたのでチェックしてみました。
インタビューでサイズなど知ることができましたが、プロならではのこだわりやポイントも少し聞くことができました。

新型S5 サイズ56

ステム: 140mm
ハンドル幅: 380/420mm
スペーサー: 3mm x1
ステムの553はチームでの管理番号とのこと
選手ごとの数値がまとめられており、番号に合わせてセッティングされています。


タイヤ: Vittoria Corsa Pro 29C

チェーンリング: 54/41T
カセット: 10-34T


2gにこだわる プロならではの違い
サドルは後ろよりに取り付けられ、調整ダイヤルにはカバーが取り付けられ、エアロ効果アップされている。

ボトルケージマウントも1番下は埋められ2g軽量化されてるとのこと

