ウィンターグローブの買い替え時:なぜ暖かさは失われるのか?

長年愛用しているグローブに対して、「昔はもっと暖かかった気がする……」と感じることはありませんか?
それは単なる寒さのせいではなく、製品としての「寿命」が来ているサインかもしれません。
グローブは常に動かす部位であり、かつ汗をかきやすいため、過酷な環境下で劣化が進みやすいアイテムです。

性能が低下する主な原因は、以下の3点に集約されます。

  • 中綿のヘタリ
  • 起毛素材の汚れ
  • 素材の劣化

それぞれの原因について解説します。


1. 中綿(断熱材)の「ヘタリ」

ウィンターグローブの暖かさの源は、中綿が蓄えている「動かない空気の層(デッドエア)」です。

  • 圧縮と復元力の低下:長時間のライディングでハンドルを握り続けると、中綿が押しつぶされます。これを繰り返すと繊維が弾力を失って空気の層が薄くなり、断熱性能が大幅に低下します。
  • 湿気による固着:手汗や外からの湿気が中綿に吸着すると、繊維同士がくっついてしまいます。その結果、ふんわりとしたボリューム(ロフト)が失われてしまいます。

    該当グローブ:ULTRAZ WINTER GLOVES
           GTO ULTRAZ WINTER THERMO RAIN GLOVES

2. 起毛素材の汚れと湿気

  • 汗による熱伝導:水分(汗)は空気の約25倍も熱を伝えやすい性質があります。起毛素材が皮脂や汗で汚れて吸湿性が悪くなると、内部が常に湿った状態になり、気化熱によって手の熱がどんどん奪われてしまいます。
  • 細菌の繁殖:汚れを放置すると雑菌が繁殖し、繊維を傷めるだけでなく、不快な臭いやベタつきの原因にもなります。
左:使っていないグローブ / 右:長年使用したグローブ

3. 防水・透湿フィルムの劣化

  • 撥水性の低下:表生地の撥水加工が落ちると、雨や雪が生地に染み込みます。表面が濡れると走行風によって急激に温度が奪われ、内部が冷え切ってしまいます。
  • 透湿フィルムの微細な破れ:内部の透湿フィルムは、長年の着脱や指の曲げ伸ばしによる摩擦で、目に見えない小さな穴が開くことがあります。これにより、防風・透湿性能が不完全になります。

    該当グローブ:ULTRAZ WINTER GLOVES
           WINTER GLOVES
           GTO ULTRAZ WINTER THERMO RAIN GLOVES

性能を長く維持するためのメンテナンス

グローブの性能を保つためには、日頃のケアが不可欠です。

  • 定期的な洗濯:理想はライド後の洗濯です。裏返して洗うのがベストですが、難しい場合は、すすぎがしっかりできる環境で専用洗剤を用いて洗濯してください。
  • 迅速な乾燥:すぐに洗濯できない場合でも、放置せず速やかに乾燥させましょう。
  • 陰干しの徹底:高温を避け、風通しの良い場所でしっかり陰干ししてください。

買い替えの見極めポイント

以下の状態が見られたら、新調を検討するタイミングです。

  • 外装の「張り」がなくなっている
  • 手のひら側の生地が過度に摩耗している
  • 中綿のボリュームが戻らなくなっている