パッと見大きな変化のないS11とS9ですが、履いてみると一瞬でわかるほどの大きな違いがあります。
どこがどのように変わったのかをご紹介します。
この記事の3ポイント
1. コンプレッション性が向上した生地を使用 |
2.新しいバタフライパターン |
3.現代のポジションに合わせたパッド |
前回、ASSOSの24年新作ビブショーツ、EQUIPE RS SCHTRADIVARI BIB SHORTS S11「エキップRSシュトラディバリビブショーツS11」の詳細をご紹介しましたが、今回は今までのEQUIPE RS ビブショーツ S9タルガと比較して、何が変わったのか、どう違うのかを徹底的に調べていきます。
使用される生地
左がS11ビブショーツ / 右がS9ビブショーツ
使用される生地はS11ではType.911。S9ではType.441という生地を使用しています。
Type.911は441に比べ伸縮性、コンプレッション性が高く、履いた瞬間ピタッと貼り付くような感覚があります。
同じ5cm幅で引っ張った場合
S11は5㎝→9cm
S9は5cm→10cm
のように伸びコンプレッション性の高さがわかります。
新たな組み立てパターン
S9ビブショーツから1枚の大きな生地をくるっと巻き込み、もう1枚の生地を後方で組合せて組み立てるバタフライパターンという方法で組み立てられています。
S9では組み立てが、四角でしたが、S11では丸みを帯びた形に変化しました。
四角でもパッドを体に密着させられますが、パッドが垂直に持ちあげられます。
丸みを帯びさせることでお尻に対して全体で包み込むように持ちあげら、密着感、身体への追従性が向上しました。
ビブストラップ
ビブストラップは見た目でも大きく変わっています。
前から見ると途中で生地が変わり、後ろから見ると同じXフレーム構造ながら、ロールバーがなくなっているなどの違いがあります。
ストラップの違い1
ロールバーの廃止
生地のコンプレッション性向上などのアップデートに伴いS9ビブショーツで特徴的であったビブストラップがパッド近くまで伸びるA-ロックエンジニアリングのロールバーが廃止されました。
そもそもロールバーの役割は?
ロールバーの役割とはペダリング時に起きる、生地の伸縮によりパッドが体から離れようとする現象を抑えるためにパッドを引き上げるためのものでした。
廃止されたからといって密着度が下がったわけではなく、生地が体にピタッと吸い付くため、パッドが離れずらくなっています。
ストラップの違い2
クロスする位置、縫い合わせ方が変更
S9から引き継いだ、Xフレームシステム。
こちらもパッドを体から離さないためのテクノロジーです。
色の付いた部分の生地は伸縮性が低くなっており、2本の生地ではなく、1本を折り返して作られています。
ロールバーと同じく、下にズレたり、ペダリング時で伸ばされてしまってパッドが垂れることを防いでいます。
S9に比べ、クロスする位置が高くなりより引き上げる力がアップしています。
折返しの固定縫い合わせ方法も、変更され左右のストラップの自由に動くけるようになり体の動きに追従した伸縮を行うことが可能になりました。
ビブストラップの違い3
生地の種類
S9では後ろ側と前側の2種類の生地でビブストラップが構成されていましたが、S11では後ろ側と前側に2種類計3種類の生地が使用されています。
上部の生地はS9と同じ伸縮性の高い生地を使用し、肩にかけても圧迫感や、食い込むようなことがない生地を使用。
下部はメッシュ系の軽量な素材を使用し軽量化が行われています。
そしてショーツ前側への固定方法も変わり、S9ではそのまま生地を縫い抜けていましたが、S11では2重にしてからの縫い付けに変更。
ストラップを身体から離すことが出来るのと同時に2重にすることによって輪っかができ、ストラップ前側も体の動きに追従するようにアップデートされています。
レッググリップの違い
レッググリップはS11より、エキップシリーズの最高峰エキップRSRで使用されていたシリコングリップを採用されています。
S9などのバンド式よりもグリップ力が高いのがシリコングリップの特徴です。
しかし、シリコングリップはグリップ力が高すぎるためめ、前面に配置すると摩擦となりやすい為、S11 ではペダリング時に筋肉の収縮がおきやすい、太腿前後にはグリップを配置せず、サイドのみでショーツのズレを防ぎます。
前後を固定しないおかげでペダリング時に太腿にグリップが擦れるのを防ぎます。
また、バンドをなくすことにより、裾をレーザーカットで処理することが可能になり、より一体的なフィット感となりました。
小さなシワを取り除く、シーム
S9にはなかった太腿付け根のシームがS11には追加されています。
太腿付け根に縫い目を入れ生地を紡ぐことでライディングポジションやペダリング時などにできやすい、太腿付け根の小さなシワにを抑えることが可能です。
進化したRS S11インサート
パッドもS9から進化しました。S11インサートはS9と同じ9mmのシングルレイヤーインサートですが、形状が見直され、5%の軽量化に成功しています。
鋭角なカットにすることで、身体の動きに沿ってパッドの追従性がアップしています。
前方の形状もワイドになり、現代的な前乗りポジションでも適切にパッドが当たるようになりました。
前側のパンチングホール自体は小さくなりましたが、数が増え全体的に風が取り込まれるようになり、今までなかった肌触りの良いオレンジ色の部分が追加され、縫い目による痛みを軽減します。
裾の長さも新たにスタンダードとロングの2種類ラインナップされました。
S9の長さは、S11のスタンダードの長さと同じで、ロングモデルは+3cmされています。
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