ENVE ファンデーション フックレスリムでのロードタイヤ着脱検証

ロード用チューブレスタイヤの使用を検討する際に気になる、タイヤの取り付け、取り外しに対する不安…。
そこでENVE フックレスリムを使用して、実際に対応するタイヤを集めて着脱テストを行いました。
ぜひ参考にしてみてください。

実験内容

  • 国内流通のチューブレス・チューブレスレディータイヤを使用
  • ENVE ファンデーション ENVE45を使用
  • 各モデル 装着・ビードアップ・脱着の3工程を行い検証
  • 装着・脱着に関しては工具(タイヤレバーを)使用しない
  • ビードアップはフロアポンプを使用(今回はLEZYNEクラシックフロアドライブとグラベルフロアドライブ)

【テストしたタイヤ】

SchwalbePRO ONE TUBELESS EAS
IRCFORMULA PRO TUBELESS X-GUARD
FORMULA PRO TUBELESS X-GUARD
SpecializedS-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR
VittoriaCORSA TLR
ENVESES Tire

全てのタイヤを測量

重量ランキング 700×25C

1 ENVE SES Tire239.7g
2Specialized S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR255.1g
3Schwalbe PRO ONE TUBELESS EASY263.3g
4Vittoria CORSA TLR292.6g
5312g

重量ランキング 700×28〜29C

1IRC FORMULA PRO TUBELESS READY S-LIGHT244.7g
2ENVE SES Tire282.3g
3Vittoria CORSA TLR303.3g
4Specialized  S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR304.9g
5Schwalbe PRO ONE TUBELESS EASY305.3g

TEST-1  装着・脱着は工具なしで行えるか? 時間はどのぐらいかかるのか?

(手が痛かったので後半は革手袋装着)

装着のスピード

(あくまで筆者のテクニックの範囲ですので参考程度に)

1Schwalbe PRO ONE TUBELESS EASY1分19秒
2Vittoria CORSA TLR1分28秒
3Specialized  S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR1分35秒
4ENVE SES Tire2分29秒
5IRC FORMULA PRO TUBELESS X-GUARD5分12秒

脱着のスピード

1Vittoria CORSA TLR簡単
2Schwalbe PRO ONE TUBELESS EASYやや時間かかる
3ENVE SES Tireやや時間かかる
4IRC FORMULA PRO TUBELESS X-GUARD手では無理
5Specialized  S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR手では無理

TEST-2 フロアポンプでビードをあげられるか!?

 今回はLZEYNEのフロアポンプ2種類を使用
クラッシックフロアドライブと新製品のスポーツグラベルフロアドライブ(右))

商品名サイズクラッシックフロアグラベルフロアコンプレッサー
Schwalbe   
PRO ONE TUBELESS EASY700×25CXX
700×28CX
IRC
FORMULA PRO TUBELESS X-GUARD700×25C
FORMULA PRO TUBELESS READY S-LIGHT700×28CXX
Specialized  
S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR700×26C
S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR700×28C
Vittoria
CORSA TLR700×25CXXX
CORSA TLR700×28CXXX
ENVE
SES Tire700×25C
SES Tire700×29CX

解説

Specialized S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR / IRC FORMULA PRO TUBELESS X-GUARD ストレスなくビードアップができる。

Schwalbe PRO ONE TUBELESS EASY 少々個体差がある可能性あり。(4本中2本は簡単に空気入りましたが2本は入らず)

Vittoria CORSA TLR テクニックが必要(バルブ口付近をつまみ上げるなどをすると上がるが実験時間内で気づけず今回は不可に)

ENVE SES Tire 丁寧にビードを整えれば簡単にビードアップできる。はじめのポンピングが重要。
今回は、シーラントなしで行いました。


お役立ち情報①

ちょっとした裏技でビードが上がりやすいことを発見

  • シーラントを使用すると作業は格段に楽になる。
  • タイヤをリムの内側に落とした後、シーラントをハケでタイヤビードに塗布


お役立ち情報②

ENVE RIMの構造がわかると装着はより簡単になります。

タイヤをはめる時に均等にビードが中央に入っていれば、手でもはめることができる。

ちょっとずれると硬い。
そんな時は大体ビードが一部ずれていることが多いので定期的にビードの位置を確認


お役立ち情報③

空気入らない?と思う時は、大体バルブステアのゴム部にビードが引っかかっている。


お役立ち情報④

脱着時、手ではビードが落ちなかったタイヤが2ブランド(IRCとSpecialized )焦らずにちょっと隙間を作って丁寧にタイヤレバーを刺しゆっくり少しずつビードを中央に一箇所落ちると簡単にビードが落ちる。


【今回のお役立ちTOOL】

LEZYNE スポーツグラベルフロアドライブ
LEZYNE POWER LEVER
MUC OFF  シリコンシャイン

牛皮作業グローブ

LEZYNE スポーツグラベルフロアドライブのいい所

バルブコアがあるとポンピング時に抵抗になり勢いが落ちる

付属のヘッドでバルブコアを取り外す

専用バルブ口でバルブステムに直接接続ができる
一気に空気が入るのでビードは上がりやすい


総評

フックレスは心配との声を聞き、今回10セット近く装着・脱着をテストしました。ほとんどのブランドはしっかり装着でき不安はなかった。ビードを落とす作業が想像以上に大変だっ反面、走行時にパンクしても外れない安心な要素でもある。パンク修理のことを考えると工具なしてある程度脱着できる方がいいと思います。

現在の所ENVE社のタイヤが重量・装着/脱着・ビードの上がりやすさで高評価 。

今後、各ブランドのタイヤが統一規格になっていくことで、フックレスで使用できるチューブレスタイヤの選択はもっと増え、もっと気軽なものになっていきます。

フックレスチューブレスは乗り心地・ブレーキ性能・コーナリング・効果が優れています。
これからはフックレス・チューブレスの時代が来ると確信しています!