本日発表された新型ファンデーションホイールAR40。
オールロードというカテゴリーにおいて、ホイールの価値は単なる軽さや空力性能では決まりません。
路面状況の変化、空気圧の幅、タイヤのしなりを受け止めながら、最後まで走りの質を保てるかどうか。

ENVE AR40は、そうした現実的な使用環境を前提に設計されたホイールです。
ロード世界選手権、グラベル世界選手権を勝利したSESシリーズで培われた設計思想を継承しつつ、チューブレス運用を軸に、安定性と信頼性を重ね合わせています。


実測重量
早速実物をもとに計測してみます。
SHIMANOフリーボディ チューブレステープ、バルブありの状態で重量を測定。
フロント:711.5g

リア:834.5g

セット:1,546g
ディティールに込められた、使い続けるための配慮
AR40は、ディティールにも明確な意図があります。
UVプロテクトのペイントが塗られマットに仕上げられたリムは、
落ち着いた外観と同時に、使用に伴う傷を目立たせにくく変色が起こりづらいい仕上げです。

ロゴはプリント仕様とすることで、グラベル走行時の剥がれや破損リスクを抑えています。

スポークにはSAPIM CX-RAYを採用。

軽さ、しなやかさ、耐久性のバランスに優れ、オールロード用途において信頼できる構成です。
しっかりと、長く使うことを前提にまとめられています。
ファンデーションはENVEの誇る
「基礎(Foundation)」テクノロジー
AR40は、SES 4.5やSES 3.4と同じ内幅25mmを採用。

前作のファンデーションホイールは内幅21mmでしたが、25mmに変更。
ワイドタイヤが使用可能となり、タイヤ断面を自然な形に整え、十分な空気量を確保することで、低圧域でも安定した挙動を得ます。
その結果、直進時の落ち着きやコーナリング時の安心感が、数値以上に体感として現れます。

太さではなく、タイヤ本来の性能を引き出すための寸法として設定されています。
21mm VS 25mmタイヤサイズ比較
| ENVE45 / ENVE65 | NEW AR40 | |
| リム内幅 | 21mm | 25mm |
| 最小タイヤサイズ | 25mm | 27mm |
| 最大タイヤサイズ | 45mm | 50mm |
| エアロ最適化タイヤサイズ | 25mm~28mm | 27mm |
フックレス構造が成立する理由と、ENVEのシステム設計
AR40はフックレスリム構造を採用しています。

ENVEにおけるフックレスは、軽量化のための構造ではなく、チューブレス性能を安定して使い切るためのシステム設計です。
フックレスにすることで型の取り外しがスムーズに行えるため
リム形状、ビードシートの精度、が正確になり、荒れた舗装路やグラベルにおいても、タイヤが暴れにくく、安心して速度を維持できます。

フックレスは危険?
チューブレスタイヤを保持する場所はフックだと思われがちですが、実際はビードシートに乗せられ、内圧によりビードに押さえつけられることでタイヤが保持されています。
そのため、フックレスリムでも安全です。
詳しくはこちらをご確認ください。
カーボンを弱くしないための、ENVE独自の成形思想
AR40を語るうえで欠かせないのが、ENVEが長年取り組んできた成形技術です。
ENVEは、スポーク穴やバルブ穴を単に削り出すのではなく、カーボン繊維を切断せず、周囲へ迂回させる成形思想を採用しています。

連続繊維を維持することで、スポークテンションを受け止める剛性を確保しつつ、不要な補強を抑えることが可能になります。

その結果、軽さと強度、テンション維持性能を同時に成立させています。
AR40の信頼性は、こうした目に見えない部分の作り方に支えられています。
INNER DRIVEハブが支える、回転の持続性と信頼
AR40には、ENVE独自のINNER DRIVEハブシステムが採用されています。

内部には大径ラチェットを配置し、トルク伝達を素早く行いながら、部品点数を抑えることでメンテナンス性も確保しています。

Perfect Preload構造により、ベアリングのプリロードは常に適正に保たれ、長距離でも回転の軽さが持続します。
まとめ|安心して使える速さを、構造から作るという選択
ENVE AR40は、内幅25mm、フックレス構造、成形技術、INNER DRIVEハブを個別の特徴としてではなく、
チューブレスを安心して使い切るための一つのシステムとしてまとめ上げたホイールです。
見た目以上に、数値以上に、体感として残るのは回転の持続性と挙動の安定感。
舗装路からグラベルまで、走りの質を落とさずに距離を重ねたいライダーに向けた、妥協のないオールロードホイールです。


