グラベルハンドルバーの選び方

グラベルホイール「G23」「G27」に加え、Gシリーズには、グラベル専用ライダーのために作られたフルカーボン製のドロップバー「Gシリーズ グラベルハンドルバー」があります。ハンドルバーは前輪をダイレクに操作すると同時に前輪からの地面の情報をダイレクトに受けます。
ですので、バイクのハンドル操作だけでなく、乗り心地にも重要な役割を果たします。サスペンションもなく、マウンテンバイクよりかなり細いタイヤで高速でグラベルを走るという要素を加味すると、

グラベルライドのハンドルバーのデザインはより重要なものとなります。

では、最高のグラベル・バーとはいったい何が重要なのでしょうか?
競合他社のデザインに何ヶ月も乗ってみて、
私たちはグラベル・ハンドルバーの3つの主要な開発目標を思いつきました。


グラベルハンドルバーの重要な3つの要素

1- ライド・ダイナミクス

 さまざまなシーンでのコントロール性の追求


2- 機能的なエルゴノミクス

人間工学に基づく設計


3- 乗り心地のチューニング

長時間の快適性 悪路での快適性

TESTING

最初のテスト段階では、市場で人気のあるグラベル用ハンドルバーをいくつか乗り、何が好きで何が嫌いかを確認しました。

チーフデザインエンジニアのケビン・ネルソンは、「ドロップのスタンスが広くなり、コントロール性が向上したことは、誰もが気に入っていることだとわかりました。しかし、手首の位置がねじれすぎる為、まるでしがみつく様にレバーやフードを掴んでいるような感覚になってしまうのです。不満の多くは、フレアによって生まれたレバーとフードの角度にありました。
横向きのフードポジションは、誰にとっても使いやすいものではなかったのです。

このメモをもとに、現在市場にある選択肢の中から、テスターが感じたネガティブな点を洗い出し、私たちが求めるバーを設計しました。

RIDE DYNAMICS ライド時の快適性・コントロール性追求

まず、グラベル・ハンドルバーとコンパクト・ロード・ハンドルバーの最も明白な違いであるフレアから説明しましょう。グラベルライディングのためにデザインされたハンドルバーでは、ドロップをアグレッシブにフレアさせたデザインがトレードマークとなっていますが、これはドロップで走る際のコントロール性と信頼性を向上させるためです。グラベルハンドルバーの洗練されたフレアは、あらゆるライディングコンディションでバイクをコントロールする能力を高め、安心感を与えてくれるというフィードバックが、テストライダーたちから得られました。グラベル・ハンドルバーは、フードの中心からドロップの中心まで12cmのフレアを持ち、ダウンヒル時やドロップポジションでのライディング時の安定性を向上させます。

一般的なグラベルバーでは、このフレアーを実現するために、レバーやフードの位置が犠牲になります。ドロップがフレアになることで、フードが厳しい角度で手首に負担をかけることを余儀なくされるのです。これを克服し、ライダーが本来のロードポジションを取れるようにすることが目標でした。そこで、ロードバーのような標準的なフード位置から、お好みでロールインした位置まで、さまざまなセットアップを可能にする複合フレアを採用しました。ドロップ上部はフレアを抑え、フード下部はフレアを大きくすることで、他のグラベルバーに見られるようなネガティブな要素を排除し、ワイドなスタンスを実現しました。

FUNCTIONAL ERGONOMICS [機能的エルゴノミクス]

グラベル・バーは、機能的なハンドポジションをあらゆる場所で実現することを目標としています。トップとドロップの間にタイトなカーブを設けることで、トップでのハンドポジションを変更したり、エアロバーエクステンションやライトを装着したときに十分なスペースを確保できるよう、トップでの使用可能なスペースを効果的に増やしているのです。

ひとつは、UNBOUND200でのテストのように、リラックスしたライディングのために低い位置で、快適かつ効率的なポジションを見つけることが重要でした。

もうひとつは、より高い位置で、手の届く範囲に操作系があり、よりアグレッシブな姿勢で下降できるポジションです。

RIDE TUNED

より快適なハンドルバーを作る方法は複数ありますが、そのうちのひとつはすでに前述したとおりです。人間工学に基づいた多くのハンドポジションを用意することは、長時間のサドルの上で快適なハンドルバーを作るために欠かせません。さらに、悪路を長時間走るために、より高いレベルの安定感と安心感を実現するために、ロードおよびエアロハンドルバーに比べてドロップ部分を薄くし、しなるようにしています。

そして出来上がったハンドルバー

完璧なフレア さまざまシーン対応する計算され尽くしたフレア角度

広いプラットフォーム

悪路での衝撃吸収性とペダリングのための高度な剛性バランス

グラベル・ハンドルバーは、1年半の開発期間を経て、他のデザインの長所と短所を見極め、オフロードライディングのための最高のドロップバーを作り上げたものです。UNBOUNDのフリントヒルズ、アイスランドの岩場、マウナケアのゲレンデで徹底的にテストし、Gシリーズ(グラベルシリーズ)のラインナップに加えるのにふさわしい製品であることを確認しました。