SES4.5に興味はあるけど、「ENVEは、SESは、チューブレス専用」と思い「チューブレスはちょっとな…」とチューブレスに対するネガティブな気持ちからENVEを選択肢から外されている方も居られると思います。
そこで今、人気を集めているのがTPUチューブでの運用です。
実際にENVEは TPUチューブ完全対応

今回は実際にSES4.5をTPUチューブ で組んでみたの“取り付け編”。
■チューブレスとTPUのメリット・デメリット
■組み付け時の注意点
■正しい取付手順
■組み付けての感想
「結局、チューブで使っていいの?」「実際どうやって組めば安心なの?」という疑問に対し、正しい組付け方法を、実例を交えて解説していきます。
チューブレスとTPUチューブそれぞれのメリット/デメリット
ここで改めてチューブレスとTPUチューブのメリットとデメリットをまとめます。
メリット | デメリット | |
チューブレス | ・乗り心地が良い ・空気圧を下げることができる ・パンクをしてもシーラントが塞いでくれることがある ・グリップ力が高い | ・メンテナンスが必要 ・ライド中シーラントで防げないパンクが面倒 ・タイヤが太くなるとシーラント量が増え重量増 |
TPUチューブ | ・セットアップが簡単 ・メンテナンスフリー ・重量が軽い | ・乗り味が固くなる ・空気圧があまり下げられない ・走行抵抗増 |
主に走行に関わる部分でメリットが大きく、メンテナンス性が低いのがチューブレスタイヤで、
逆にメンテナンス性がよく、(チューブレス)と比較した場合に乗り味が固くなるのがTPUチューブです。
それぞれのメリットデメリットは、走行性を取るのか、メンテナンス性を取るのかの違いです。
組付け時の注意点
実際に組み付ける前に、ENVEにTPUチューブを使用する際の注意点をまとめます。

-チューブ使用の注意点-
クリンチャータイヤは使用不可
使用できるのはフックレス対応の
チューブレス or チューブレスレディタイヤのみ。
ホイール・タイヤの最大空気圧を超えない
ホイール、タイヤに記載されている最大空気圧をいずれも超えないようにしてください。
(例:SESホイールは最大80psi/SESタイヤ 27C は85PSI)
確実にビードを上げる
不完全だとタイヤが外れるリスクあります。
これらを守り正しくセットアップすることで安全にご使用いただけます。
取り付け手順
基本的にはクリンチャータイヤと同じように取り付けていただけますが、少し気をつける点があり正しく装着することで安全にご使用いただけます。
1.片側のビードをはめる

ビードをリム中央に落としながら、手でゆっくり装着します。
2.チューブを挿入

軽く空気を入れた状態でチューブをセットし、リムとタイヤの間に収めます。

TPUチューブは形状が元に戻りづらいため、タイヤの外で空気を入れる際はチューブに記載されている気圧に従ってください。
3.もう片側のビード装着

チューブを入れていると、タイヤが中央に落ちきらず装着が固くなってしまいます。
どうしても上がらない場合はタイヤレバーを使用し装着しますが、ビードが伸びてしまう可能性があるため、タイヤレバーの使用は最小限にしてください。
※ビードが伸び切ったタイヤを使用しているとホイールから外れてしまう危険性があります。

チューブを噛まないよう慎重に、タイヤを装着し、チューブがタイヤとホイールに挟まっていないか確認します。
4.ビード上げ

フロアポンプを使用し、空気を注入。
「バンッ」という音とともにビードが全周に均一に上がるか確認します。
今回は70PSIでバンッと音が鳴り、最大の80PSIでビードが上がりきりました。
ビードが上がっているか確認するため、一度全て空気を抜き、タイヤがビードに固定されているかをチェックします。

5.空気圧調整

ライド時の空気圧もタイヤ、ホイール、チューブ。いずれも最大値を超えない範囲で調整してください。
組んでみた感想
普段はチューブレスを使用しているため、あまり気にはなっていませんでしたが、

シーラントで手が汚れないのは正直快適
普段はチューブレスの運用をしていますが、作業中の汚れや液漏れが一切ないのはやはり快適でした。
落ち着いてセットアップしている時はよいですが、出先でパンクした場合に、手やバイクを汚さず、今まで通りパンク修理(チューブ交換)ができることは大きなメリット。
装着時タイヤが固い点や、ビードがギリギリまで上がらず最初は不安な点はありましたが、一度成功すると2本目からは安心してセットアップができます。

TPUなら手間なくSES4.5へ
イベントなどでも「ENVEはチューブレス専用なんですよね?」とご質問をいただきますが、実際はそうではありません。

「ENVEにはチューブが使えない」と思い込んでいた方にこそ、ENVE × TPUの選択肢を知ってほしいなと思います。
■ 次回は実走インプレッション編へ
「TPUを実際に走ってみたらどうだったのか?」を同じバイク、同じホイールでチューブレスとTPUバージョンとでの比較ライドをまとめます。
走りの違いはわかるのか。乗り心地はどうなのか。などスタッフがチューブレスとの気になる差を徹底比較します。
